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元ヤクルト編成部長が選ぶドラフト1位指名すべき12人
元ヤクルト編成部長が選ぶドラフト1位指名すべき12人

元ヤクルト編成部長が選ぶ“公表”5球団の“秘密ドラフト”で1位指名すべき12人

 いよいよ今日26日、プロ野球ファン注目のドラフト会議が都内のホテルで開催される。大学生投手が大豊作の今ドラフトでは、広島が青学大の常廣羽也斗、西武とソフトバンクが国学院大の大型左腕、武内夏暉、中日が元ヤクルトでプレーした父を持つENEOSの即戦力外野手の度会隆輝の1位指名を公表。巨人も事実上、中央大の異色のクイック投法が武器である西舘勇陽の1位指名を明かした。残る7球団は誰を指名するのか。元ヤクルトの編成部長で阪神ではスカウトも経験、故・野村克也氏の参謀を務めたことでも知られる松井優典氏に独自の情報と視点をもとに「1位で指名すべき12人」をリストアップしてもらった。

 中日1位指名公表の度会と上田西高ショートの横山に注目

 

 阪神の岡田監督が非公表のススメをぶちあげた影響か。それとも大学の即戦力が史上まれにみる大豊作であることが理由なのか。昨年は9球団が事前に1位指名を公表していたが、今年は事実上の公表をした巨人を含めて5球団に留まった。7球団が当日に蓋をあけてみなければわからないという“秘密ドラフト”だ。
 元ヤクルト編成部長の松井氏は「今年は12球団全部が大学生投手を1位指名しても足りるほどレベルの高い投手が揃っているため、他球団に回避してもらおうという狙いを込めて公表したのだろう。クジを外しても外れで好投手を確保できる可能性も高いので、意外と何人かが重複するようなことになるのかもしれない」と予想している。
 その中で松井氏が1位指名すべき12人を独自の情報と視点でリストアップした。
 野手は4人。筆頭は中日が1位指名を公表したENEOSの度会だ。父はヤクルトでユーティリティプレーヤーとしてプレーした博文氏。現在はヤクルトの球団職員としてヤクルトベースボールアカデミーのヘッドコーチを務めている。博文氏は松井氏がヤクルトの2軍監督時代に入団してきた選手で家族ぐるみの交流もあった。
「選手としての素質は父よりも今回候補にあがった次男の方が上だと思う。度会は横浜高時代からボールコンタクト能力も高く、走攻守も平均点はあったが、プロの視点で見るとスケールが小さかった。だが、社会人の3年間で体力がつき、すべてにおいてレベルアップ。特に長打力がついたことで1位候補に評価されたんだと思う。また性格が非常に明るく気迫のこもったプレーをするのもプロ向き。重複する可能性も捨てきれないが、何かと今季は批判の声も飛び交い、最下位に沈んだ中日の空気を変えることのできる選手」
 入社2年目の都市対抗で優勝に貢献し、橋戸賞、新人賞、打撃賞の3冠を獲得。この年は7本塁打で社会人ベストナインにも選ばれている。この10月には横浜DeNAとの練習試合でセットアッパーの伊勢からセンター前ヒットを放った。社会人では外野が専門となったが、父同様に内外野のできるユーティリティープレーヤーだ。
 内野手はショートストップを2人あげた。仙台大の辻本倫太郎と夏の甲子園で存在感を示した上田西高の横山聖哉だ。辻本は、右投げ右打ちの走攻守が揃った好選手で、1m67、73㎏と小柄だが、守備範囲が広く大学侍ジャパンに3年の頃から選ばれている。横山は高校通算30本塁打のパンチ力もさることながら最速149キロの強肩が魅力。
「辻本は足も速く瞬発力が抜群。小柄だが、バットを長くもってびゅんびゅんスイングをしてパンチ力がある。アストロズのアルトゥーベに重なる。横山は、あの肩ならプロでもすぐ守らせることができる。しかもショートスローもうまくセンスを感じさせる。将来、チームの主軸になれる大型ショートが出てきたのは久しぶりではないか」

 

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