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元ヤクルト編成部長が選ぶドラフト1位指名すべき12人
元ヤクルト編成部長が選ぶドラフト1位指名すべき12人

元ヤクルト編成部長が選ぶ“公表”5球団の“秘密ドラフト”で1位指名すべき12人

 内野手では大砲タイプとして慶応大の1m82、91㎏ある右打者の廣瀬隆太、明治大の1m83、95㎏ある左打者の上田希由翔の2人も注目されている。廣瀬が大学通算19発、上田が10発を誇る。

 松井氏は「上田は三塁と一塁、廣瀬は一塁と二塁を守っているが、基本打つだけの選手なので、そこがネック。柔軟な対応力があるのは上田で、パワーは廣瀬だが、廣瀬は、前さばきができないのが気になる。どこも長距離砲は欲しいのでかかってくると思うが、プロに入ってからの成長と適応が試される」と手厳しい。
 捕手では上武大の進藤勇也を評価した。大学侍ジャパンの正捕手で、二塁送球タイムでプロ並みの1秒8台を出す強肩。大学通算10本塁打とパンチ力も兼ね備えている。
「打てるキャッチャー。スローイングがシュート回転するが肩は強い。即戦力だと思うので捕手に困っているチームは上位で指名してくる可能性が高いと思う」
 高校生の捕手では「馬力がある」報徳学園の堀柊那と、「スローイングが目立つ」常葉大菊川の鈴木叶の2人を評価した。
 投手は大豊作の大学投手の中から8人を選んだ。
ナンバーワン評価は広島がいの一番に1位指名を公表した青学大の常廣だ。最速は155キロ。線は細いが、フォークが鋭く大学侍ジャパンに選ばれ日米大学野球では先発、救援とフル稼働した。広島以外にも阪神や日ハムが1位指名候補としている。
「球持ちがよくて柔らかい。ストレートは低めが伸びてくる球質で、決め球が低めでストライクを取ることに苦労しない。まだフィジカルに伸びる余地があり、将来性を兼ね備えている。1年目から2桁勝てる」
 常廣と共にトップ5として支持するのが、西武、ソフトバンクの2球団が1位指名を公表した国学院大の武内、東洋大の最速158キロの細野晴希、桐蔭横浜大の古謝樹の左腕トリオ、そして巨人が事実上の1位指名を明かしているクイック投法が特長の中央大の最速155キロ右腕、西舘勇陽だ。
「制球力抜群で最も安定しているのが武内で、細野は剛球タイプでまた粗削り。武内に2球団が声をあげたのは、あの制球力があれば即戦力で使えると判断したのだろう。古謝は細野と武内を足して割ったようなタイプ。右打者へのクロスファイアーが素晴らしく、腕が隠れる投球フォームなので打者がタイミングを取りづらい。西舘のクイック投法にも打者は戸惑う。ルーキーがプロでまず壁に当たるのがクィックの会得だが、彼の場合は、球威も落ちず、その苦労がいらない。中継ぎ不足の巨人なら西舘―大勢の勝利方程式ができるかも」
 西舘は大谷翔平を生んだ花巻東高出身で3度の甲子園を経験している。この5人に続くグループとして松井氏が選んだのが、亜大の最速153キロ右腕の草加勝、大商大を4季連続優勝に導いた最速154キロ右腕の上田大河、青学大で常廣とダブルエースとして今年の全日本大学選手権優勝を支えた最速155キロ右腕の下村海翔の3人。

 

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