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セ・リーグの全ドラフト指名選手(支配下)
セ・リーグの全ドラフト指名選手(支配下)

ノムさん“右腕”元ヤクルト編成部長がドラフト成否を独自採点…「成功したトップ4は広島、オリ、西武、日ハム、賛否わかれる巨人は楽天、ロッテと“最下位評価”。阪神は戦略勝利で横浜DeNAは個性型」

 西舘、前田と連続で外したが「外れ外れ」で東洋大の158キロ左腕、細野をゲットした。
「細野が1位で競合しなかったのは不安定な制球力がマイナス材料になったのだろう。新庄監督もインタビューで話していたように、その改善が課題。主力投手が抜けそうなチーム状況で確実な補強とは言えないが、2位でフットワークがよく打力にも期待のできる捕手の進藤(上武大)、3位でパンチ力に加え50メートル5秒台の快足と強肩を持つ新庄監督好みの外野手の宮崎(山梨学院大)を指名し、4位では将来性を見込んで右の長距離砲の明瀬(鹿児島城西高)も押さえた。バランスが良かった」
 次が「及第点グループ」と位置づけた横浜DeNA、阪神、ヤクルト、中日、ソフトバンクの5球団。横浜DeNAには80点と成功グループとそん色のない評価を与え「独自色を出した個性型のドラフトだった」と分析した。
「度会の父は、私がヤクルトの二軍監督の時に入ってきた選手。現時点ですでに父を遥かに上回る力がある。3球団の競合が示すように即レギュラー争いができる。横浜高時代からコンタクト能力が高かったが、そこに長打力が加わった。佐野以外は固定できていなかった外野の一角に食い込めば大きな戦力アップ。2位の松本(名城大)は、打者に背中を見せる変則のサイドハンド。ワンポイントで巨人の岡本や阪神の大山のキラーになれるかも。3位の武田(山形中央高)は二刀流。私は打者に専任すべきだと思うがどう育てるかにも注目したい。左打者ばかりに偏ったことと、主力の先発が流出しそうな状況で、即戦力の先発タイプを上位で指名しななかったことは疑問だが個性的な選手を集めた」
 18年ぶりのアレを達成して日本シリーズを控える阪神は77点だ。
「ある意味、凄く面白いドラフトをした」と松井氏は見る。
「クジを外すリスクを考え下村(青学大)を1本釣り。日米大学野球での防御率0.82が示すようにリリースが安定して乱れない。1m74と小柄だか、最速は155キロで特にカットボールという特殊球を持つ。岡田監督は、同じタイプの村上頌樹の成功に重ねたのだろう。2位の独立リーグの椎葉(徳島インディゴソックス)は私が注目していた右腕。最速159キロというスピードガンはあてにならないが、彼は空振りが取れる。中継ぎ強化にもってこい。また山田(仙台育英)、百崎(東海大熊本星翔)という甲子園で活躍した右打ちのショートを2人同時に指名したことも興味深い。タイプの違う2人を競わせレベルアップを図る考えなのだろう。またオリックスのように下位で社会人、大学の投手も指名している」
 続くのはヤクルトで75点。
「補強ポイントは即戦力投手。クジで2度外したが、もう一人の西舘(専修大)、2位で社会人ではナンバーワンの松本(トヨタ自動車)、3位で左腕の石原(明大)を獲得できたのは大きい。松本は安定感に加えスピードも出てきた。昨年1位の吉村のレベルにある。4位の鈴木(常葉大菊川)は高校生捕手では堀より上。5位の伊藤(新潟アルビレックス)のショートの守備はすぐに使える」
 中日は1位で狙っていた度会を外したことがマイナスポイントとなり74点の採点にしたが、外れ1位で亜大の草加勝をロッテとの競合に勝って引き当てた。

 

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