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デンマークでプレーしている鈴木唯人が2ゴールの活躍(写真:森田直樹/アフロスポーツ)
デンマークでプレーしている鈴木唯人が2ゴールの活躍(写真:森田直樹/アフロスポーツ)

南米強豪アルゼンチンを5-2で撃破したU-22代表は本当に強いのか…来年4月にパリ五輪のアジア最終予選

 競り合った相手とにらみ合いになるほど激しくチェックした鈴木は、ヨーロッパへ渡る前と後とで変わった部分として、アグレッシブな守備をあげる。
「それは向こうに行って日常になっているので、いまではあまり気にしていないですね。ただ、ああいう球際の競り合いなど、単純かつ当然のプレーのベースを上げていきたいとずっと思ってきましたし、もちろん今後もそこは自分に求めていきたい」
 森保一監督(55)に率いられるA代表入りを果たした選手も少なくない。
今回のメンバーでは藤田や佳史扶が国際Aマッチに出場し、半田やMF川﨑颯太(22、京都)もベンチ入りした。W杯アジア2次予選に臨んでいる最新のメンバーには、パリ五輪世代からGK鈴木彩艶(21、シントトロイデン)とFW細谷真大(22,柏レイソル)が抜擢されている。鈴木も昨年1月の日本代表候補合宿に参加した経験を持っている。
 大岩監督が掲げる「A代表経由パリ五輪行き」のレールに、すでに何人かの選手が乗っている。前線からのプレスとミドルゾーンでの守備を使い分ける森保ジャパンで得た刺激や収穫が、弟分となるU-22代表にも還元される図式ができあがって久しい。
 アルゼンチンも来年1月にパリ五輪出場をかけた南米予選が待つ。マスチェラーノ監督も数人の怪我人を除いて、ほぼベストのメンバーを率いて来日したと語っている。個の力で上回る南米の強豪に組織力で対抗し、流れを押し返したなかで鈴木や松村、福田らが一瞬の輝きを放った。地上波で生中継された国内初陣で快勝した意義を、鈴木はこう語っている。
「海外で試合をやってきましたが、テレビではなかなか放送されなかった。その意味では少なからず期待感を持ってくれるようになればいいですね」
 さらに今回のチームには、エース格のFW斉藤光毅(22、スパルタ・ロッテルダム)が怪我で招集されていない。森保ジャパンの常連になっているMF久保建英(22、レアル・ソシエダ)も、出場資格のあるパリ五輪に出場したいと語ったことがある。
 チームは21日に、同じU-22アルゼンチン代表と完全非公開の形でトレーニングマッチを組んでいる。パリ五輪出場をかけたアジア最終予選となる来年4月のAFC・U-23アジアカップへ、その先に待つ7月の本大会へ、期待値を膨らませながらチーム作りを進めていく。
(文責・藤江直人/スポーツライター)

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