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会見でアメフト部の廃部問題について「継続審議中」と繰り返した日大の林真理子理事長
会見でアメフト部の廃部問題について「継続審議中」と繰り返した日大の林真理子理事長

「それっておかしくないですか?規定ですから」中身のない回答を続けた日大会見…何もかも疑問だらけのアメフト部廃部方針の承認問題…不透明な「継続審議」の行方

 日大が4日、東京市ヶ谷の本部で文科省に提出した日大アメリカンフットボール部の違法薬物事件を受けての改善報告書についての説明会見を開いた。出席したのは林真理子理事長、第三者委員会答申検討会議議長の久保利英明弁護士、競技部の薬物事件に関する調査及び再発防止策検討委員会の益子俊志委員長の3名。質疑ではアメフト部の廃部問題が焦点となり、林理事長は、あくまで廃部の方針が承認されただけで「継続審議中」であることを強調したが、廃部方針を決めた経緯や説明に説得力はなく疑問だらけ。また「継続審議」をしている理事会に、すでに一連の不適切な対応の責任を取り辞任の決まっている澤田康弘副学長と、酒井健夫学長の2人が加わっていることと、最終決裁をその酒井学長が行うことも判明したが、それらの手順を変更することなく審議を進めるという。

 会見に45社149人のマスコミが集結

 

会見場の後方に並んだテレビやネット配信会社のムービーカメラは21台。45社、149人のメディアが参加した日大の会見は、疑問だらけの「言い訳会見」だった。管轄官庁に提出した改善報告書「『学校法人の管理運営に関する適切な対応及び報告(指導)』に対する本法人の今後の対応及び方針」には、つらつらと体裁のいい改革案が並べられているが、その実行性に信頼がおけないことだけが、2時間45分にわたるロング会見で表面化したように思えた。
 焦点のアメフト部の廃止問題について林理事長は、「継続審議中」であることを強調したが、「それっておかしくないですか?」と感じる返答ばかりなのだ。
 これまでは廃部“方針”決定へのプロセスも理由も不透明だったが、益子委員長が初めて明かした。まず経緯に関しては11月24日、28日の2度、各学部の学部長ら17名で構成されている競技スポーツ運営委員会が開かれ、28日の会議で廃部の方針が承認された。すぐにアメフト部の中村監督が部内メールで「廃部が決定した」と結果だけを部員に報告している。
 林理事長は「競技スポーツ運営委員会で(廃部方針が決まり)マスコミから出るよりも先にという配慮だったと想像します。なぜ中村監督がそういうメールをしたかは分かりかねますので、はっきりしたことは申し上げられません」と、部員へ伝えたプロセスについても他人事のように話した。何も調査していないのか、これまでの反省もなくまた報告が届いていないのだろうか。
 報告書には「慎重な審議を重ね」とあるが、たった2度の会議で廃部の方針を決めたのは、あまりにも早急ではないか。そう質問をぶつけたが、益子委員長は、事前に特別委員会や詳細な調査をする委員会が設置されており、それらの調査報告を競技スポーツ運営委員会のメンバーに伝えてあることを理由に「時間的に足りなかったと私は思っていない」と否定した。
 30日が提出期限だった報告書に記載することありきで急いで廃部方針を決めたとしか思えない。益子委員長は「そこは目的ではなかった。今の不安がある学生に対して賛否はあるが、なるべく早く方向性を示して次のステージで頑張れる体制を作る。来年度の新入生に対してもずるずると遅らせることは得策ではない」と、これも明確に否定したが、それにしては、在校生や新入生への具体的な対策は何ひとつ決まっていない。説得力のない説明だった。

 

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