なぜ大晦日RIZINでYA-MANとの因縁MMAマッチの決まった平本蓮は「絶対に朝倉未来と戦いたい」と訴えたのか?
朝倉と対戦したい思いを平本があらためて確認した直後に、その朝倉が今度はYA-MANに惨敗を喫した。いまでは現役続行を宣言しているものの、試合中の記憶が飛ぶなど、一時は現役引退を明らかにするほどの深刻なダメージを負った。
RIZIN側は大晦日へ向けて、平本と別の選手のマッチメイクを進めていた。しかし、YA-MANが朝倉に勝利した反響が大きく、さらに平本との因縁も生まれたなかで、榊原CEOは“いまが旬”のカードへ方針を変更。一時は、昨年3月の「RIZIN LANDMARK 2」で敗れた鈴木千裕(24、クロスポイント吉祥寺)との再戦に意欲を見せていた平本も、標的をYA-MANに変えた。
「キックボクシングのルールだとしても、YA-MAN相手に朝倉未来があんな結果になってしまった。自分のなかですごく悲しくなってしまったけど、こんな形で盛り上がってきたのはすべてあいつのおかげ。もう煽り合う必要もないと思っているし、だからこそ自由に戦っていこうと。絶対に朝倉未来と試合がしたい」
朝倉が復帰を果たしたときには、是が非でもリングの上で雌雄を決したいと熱望した平本は、夢を実現させていく第一歩がYA-MAN戦だと力を込めた。
「絶対に勝たないといけない。YA-MANがどうこうじゃなく、朝倉未来の敵討ちでもなく、本当にここで勝てば来年、おのずとあいつとの試合が見えてくる。YA-MANも強いし、厳しい試合になると思うけど、絶対に俺の方が覚悟の違いがある」
平本に真顔で夢や熱い思いを語られたあげく、いわば“踏み台”にするとまで公言されたYA-MANももちろん黙っていない。平本が出席を公言した影響で、平本ファンが大勢詰めかけたとみられるなかで「みんな騙されているだけ」と噛みついた。
「お前、昨日まで魔裟斗さんの悪口とか言っていただろう。悪口やめる発言もお前、何回目だよ。いまここで魔裟斗さんに謝れよ」
格闘技ブームの先駆者的な存在の魔裟斗(44)らを、再三にわたって侮辱してきた平本を絶対に許さないとばかりに、何でもありのMMAルールで白黒をつけると誓った。
「自分は競技をする気はない。相手の方が競技歴は長いので、そこにハマったら相手の術中にハマってしまう。なので、自分の戦い方を貫きたい」
この日は、平本対YA-MANの他に3カードが追加発表された。一時はYA-MANの対戦候補に名前があがったなかで、久保優太(36、PURGE TOKYO/BRAVE)との対戦が正式に決まった元K-1王者、安保瑠輝也(27、CLUB es/team ALL-WIN)とときには共闘して口撃を展開した平本。
SNSで絶対的な信者を持つ元K-1戦士か、朝倉を葬ったハングリーなOFG王者か、この因縁の対決が、豪華なラインナップの並ぶ大晦日カードの主役の座を奪うかもしれない。