横浜DeNAからポスティングによるメジャー移籍を目指す今永昇太に大谷キラーとしての需要が増える可能性が出てきた(写真・黒田史夫)
横浜DeNAからポスティングによるメジャー移籍を目指す今永昇太に大谷キラーとしての需要が増える可能性が出てきた(写真・黒田史夫)

今永昇太に“大谷翔平キラー”としての需要が高まる?!

 大谷翔平(29)のドジャース入りが、横浜DeNAからポスティングによるメジャー移籍を狙う今永昇太(30)の去就に影響を及ぼす可能性が出てきた。すでに10球団以上が今永に興味を示しているが、敏腕記者であるジョン・モロシ記者がMLBネットワークの番組内でナ・リーグの他球団が左腕の今永に“大谷キラー”としての役割を期待して獲得に乗り出す可能性が出てきたことを示唆した。

 ドジャース、メッツ、レッドソックス、カブスが移籍先候補

 

 大谷の歴史的な10年7億ドル(約1015億円)でのドジャース入りは停滞していたFA市場を動かした。その広がった波紋が、今永の去就にまで影響を及ぼす可能性が出てきた。 
 MLBネットワークの敏腕記者で、秘密裏に進められた大谷のFA移籍交渉の報道では、「24時間以内に決まる」と決断のタイミングをスクープしたものの「トロントに移動中」という誤報を打ち、のちに訂正、謝罪するまでに追いこまれたモロシ記者が、同番組内で今永の移籍について、こう言及した。
「年俸は山本由伸よりも低くなりそうで、彼は30歳なので契約期間も短いだろう。だが、獲得争いには、(山本の獲得交渉に乗り出しているのと)同じような球団が関わっている。ドジャースも挙げられているし、メッツ、レッドソックス、カブスが候補だ」
 大谷が“後払い”を申し出たことで贅沢税の負担が軽減することになったドジャースに加え、メッツ、レッドソックスは、いずれも山本の獲得交渉にも乗り出しているチーム。鈴木誠也の所属するカブスは大谷争奪戦に参戦していた。
 そして同記者は、注目の見解を付け加えた。
「最後に指摘しておきたいのは、大谷が加わり、左打者の並ぶドジャースの打線がどのようになるのかということだ。ドジャースが大谷を獲得した後にナ・リーグの他球団が、この尋常でない打線に対処するために左腕投手を欲しがっている。今永の獲得争いに加わる方法を見出そうとしてくるかもしれない」
 “大谷キラー”として左腕の今永の需要が、ドジャースの所属するナ・リーグの球団で増えると予想したのだ。
 MLBネットワークが予想している来季のドジャースのラインナップは「1番・二塁」ベッツ、「2番・DH」大谷、「3番・一塁」フリーマン、「4番・捕手」スミス、「5番・三塁」マンシー、「6番・中堅」アウトマン、「7番・右翼」ヘイワード、「8番・左翼」テイラー、「9番・遊撃」ラックスという超豪華な顔ぶれだ。今季のこの9人の本塁打数を合計すると220発打線となり、100打点を超えた打者も、ベッツ、フリーマン、マンシーと3人いて、大谷が95打点で続く。しかも、このうち大谷、フリーマン、マンシー、アウトマン、ラックス、ヘイワードと6人が左打者。ドジャース打線を封じるためには強力な左腕が必要になる。

 

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