楽天の松井裕樹がヌートバー所属のカージナルスと面談…米報道
楽天から海外FAを行使してメジャー移籍を目指している松井裕樹(28)が現地時間の14日にセントルイスを訪問してカージナルスと契約交渉を行ったことが16日、明らかになった。MLB公式サイトのマーク・フェインサンド記者がXに投稿したもの。松井に対しては、貴重な左腕の中継ぎとしてカブス、パドレス、タイガースなど複数球団が興味を示しており、少なくとも2年1600万ドル(約22億7000万円)以上の評価があるとも報じられている。
2年約22億7000万円
大谷翔平のドジャース入りでメジャーのFA市場が動いた。日本時間16日にMLB公式サイトのマーク・フェインサンド記者がXに「関係者によると、NPBオールスターに5回選出された左腕リリーフ投手の松井裕樹が木曜日にセントルイスのカージナルスを訪問した」と投稿した。
さらに松井について「28歳の彼は、東北楽天ゴールデンイーグルスでの10シーズンで236セーブ、防御率2.43(正しくは2.40でこの記者の間違い)を記録しており、フリーエージェントのブルペン候補の中でも優れた選手の一人とみなされている」と紹介した。カージナルスといえば、WBCで侍ジャパンの一員として活躍したヌートバーが所属しており、日本でもお馴染みのチーム。2002年から2007年まで田口壮が所属していたが、まだ日本人投手はユニホームを着たことがない。
カージナルスは、ワールドシリーズ11度優勝の名門で、昨年までは4年連続でポストシーズン進出を果たしていた。だが、今季はナ・リーグ中地区の最下位と低迷。チーム防御率4.79はリーグ12位で投手陣の立て直しが強化ポイントとなっていた。
世界一となったWBCのメンバーにも加わり、国際試合の経験もあり、今季楽天で59試合に登板、防御率1.57、2勝3敗、39セーブ、8ホールドの素晴らしい成績を残してセーブタイトルを獲得している左腕のリリーバーは、喉から手が出るほど欲しい人材だろう。
WBCで頂点に立った侍ジャパンで活躍した投打の2人がタッグを組んでチームの再建を目指せば話題性もある。
メジャーでは左腕のリリーバーは貴重で、カブス、レッドソックス、パドレス、タイガースなど複数の球団が松井に興味を示していると言われている。表立って面談のプロセスが報道されたのは初めてだが、カージナルスが有力候補であることは確かだろう。
地区は違うが、カージナルスは、大谷が加わったドジャースと同じナ・リーグ。ドジャースは、大谷に加え、フリーマン、マンシー、アウトマン、ラックス、ヘイワードと6人も左の好打者が並ぶため、ナ・リーグの各球団は、左投手を欲しているとの情報もあり、より松井の需要が高まっている可能性もある。
契約条件に関しては、オフの情報に詳しいトレード・ルーマーズは「2年1600万ドル(約22億7000万円)」という数字を報じていた。楽天では、今季の推定年俸は2億5000万円。5倍弱となる高評価である。
WBCではメジャーのボールへの対応に苦しんでいたが、そこに対応さえできれば、150キロを超えるストレートに武器であるスライダー、そして、その制球力は、十分にメジャーで通用すると評価されている。