山本由伸の争奪戦にフィリーズの大物ハーパーが出馬もヤンキースが最有力か
オリックスからポスティングシステムでメジャーリーグ移籍を目指している山本由伸投手(25)が14日に行ったフィリーズとの入団交渉で2度のMVP獲得選手であるブライス・ハーパー外野手(31)がオンラインで出馬していたことが18日(日本時間19日)、明らかになった。MLBネットワークのジョン・モロシ記者が伝えたもの。山本を巡ってはメッツ、ヤンキース、ドジャース、ジャイアンツ、レッドソックス、フィリーズ、ブルージェイズの7球団が最終候補として残っているが、同記者はヤンキースを本命視、フォックススポーツも移籍候補の可能性をランキングにして1位にヤンキースをリストアップした。
FOXスポーツの予想ランキングはヤンキースが1位
山本争奪戦が佳境を迎えている中でダークホースと見られているフィリーズが、14日に行った面談交渉の場に2015、2019年と2度MVPに選ばれ、2015年には本塁打タイトルも獲得しているビッグスターのハーパーをフェイスタイムと呼ばれるオンライン会話で出馬させていたことが明らかになった。MLBネットワークの敏腕記者で知られるモロシ氏が番組内で伝えたもの。
ハーパーがどんな言葉でフィリーズに勧誘したかは不明だが、山本獲得への本気度を示す切り札だろう。
山本を巡っては、メッツが大物オーナーとして知られるスティーブ・コーエン氏が16日にコネチカット州の自宅に招いてディナー交渉を行い、デビッド・スターンズ編成本部長、カルロス・メンドーサ監督、ジェレミー・ヘフナー投手コーチが同席した。コーエンオーナーとスターンズ編成本部長はウインターミーティングの前にわざわざ来日して山本の家族と共にディナー交渉を行っており、これが2度目のアタック。ニューヨークの放送局「SNY」のアンディ・マルティーノ記者は、「メッツは日本での山本との面談の前に最初のオファーを提示したが、今週末のディナーで再提示されることはなかった。ポスティングされた後に獲得に向けた真剣さを示すために複数のチームが早い段階でオファーを出したと考えられている。これらは最終的なオファーではない。これはまた今週変わっていくかもしれない」との見解を示した。
山本がニューヨークにいることを察知したヤンキースもすぐアポを取り、17日にこちらも2度目の契約交渉の場を持った。ヤンキースは今季背番号「18」を空けて山本獲得に備えている。
また12日にはドジャースが山本をドジャースタジアムに迎えて面談を行い、まだ入団会見前だった大谷翔平、フリーマンらが出馬してセールストークを展開している。ジャイアンツ、レッドソックスの2チームが総額3億ドル(約426億円)以上のオファーを行ったとの報道もあった。現段階でメッツ、ヤンキース、ドジャース、ジャイアンツ、レッドソックス、ブルージェイズ、フィリーズの7球団が最終候補として残っていると見られているが、モロシ記者は「メッツ、ヤンキース、ドジャースの3球団が有力だが他球団も加わっている。だが、ヤンキースが獲得への道筋をつけられるチームだろう」と予想。ヤンキースを最有力候補とした。
フォックススポーツは、現状での山本の移籍候補チームの可能性をランキングにした。こちらも1位はヤンキース。「ヤンキースはまだFAの獲得に1ドルも費やしていない。だが、オーナーのハル・スタインブレナー氏は、悪の帝国がここ数十年で、最も失望したシーズンから立ち直るのを助けるために、財布を開く準備ができているようだ」と予想した。
2位はメッツで「コーエンオーナーが、その財力を生かすのは今」とし、「メッツのローテーションは千賀滉大だけに頼る非常に不確実な状況にある。山本は、メッツがローテーの長期的なエースに求める可能性のすべてを象徴している。今はブロンクスのライバル(ヤンキース)を競り勝って市場で最もホットな名前を募集するだけだ」と説明した。
3位がドジャースで大谷の出馬を評価、4位がレッドソックス、5位がジャイアンツ、6位がフィリーズ、7位がブルージェイズというランキングになっている。