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  • 不気味?!井上尚弥と戦うタパレスに母国の英雄パッキャオから“モンスター退治”の秘策…「ハッキリした勝ち方をしたい」
12.26有明アリーナで井上尚弥と4団体統一戦を戦うWBA&IBF王者のタパレスが来日した
12.26有明アリーナで井上尚弥と4団体統一戦を戦うWBA&IBF王者のタパレスが来日した

不気味?!井上尚弥と戦うタパレスに母国の英雄パッキャオから“モンスター退治”の秘策…「ハッキリした勝ち方をしたい」

 

 タパレスは、井上の印象を聞かれて「井上はとてもボクシングがうまい。IQが高い、頭のいい選手だ」と意外な返答をした。
 7月のスティーブン・フルトン(米国)戦は来日してリングサイドで見たにもかかわらず、8回にフルトンを沈めた井上のパンチ力とスピードを称えるのではなく「ボクシングがうまい」と言ったのである。
「様々な戦略を練っている。彼は色んなスタイルで攻めてくるのでそれに合わせた戦略を実行したい」
 不気味な自信を漂わせる。
 大橋会長は「私なら守りを固めてカウンター狙いのボクシングをする」とタパレスの出方を予想していた。おそらく前戦でムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)を僅差判定で破ったファイトのようにボディワークを軸にしたディフェンスに重きを置き、井上の強打に細心の注意を払いながら試合を進めるだろう。ただタパレスは、基本フットワークは使わない攻撃的ファイターなので、リングの中央で足を止めたままの危険な距離で互いに駆け引きをすることになる。
 4年前のIBF世界スーパーバンタム級暫定王座決定戦で、岩佐亮佑のフックを浴びてTKO負けを喫しているが、立ってきたし、打たれ強さはある。角度の違うノーモーションの左フックに左アッパーなどをどこにどうあてはめるかを考えているのだろう。足を止めて戦ってくれれば、早いラウンドから井上のKOチャンスは増すが、井上は「一発を警戒しながら試合を進める。タパレスの得意なパンチ、距離、ポジションをイメージしながらやってきた」と冷静に戦うことを強調していた。 
 英ブックメーカー「ウィリアムヒル」の勝敗オッズは、井上が1.0625倍と限りなく1倍に近く、タパレスが9倍となっている。井上が圧倒的に有利の予想。それでもタパレスはアンダードッグの立場でリングに上がるのは慣れたもので、むしろ、そういうシチュエーションに力を発揮するタイプである。
 僅差で2つのベルトを獲得したアフマダリエフ戦も戦前予想は不利だった。だから、報道を通して、そのアフマダリエフや、複数の著名ボクサーから井上のKO勝利予想の意見が次から次へと飛び交っても「そんなもの。試合をやってみないとわからないことだ」と、相手にしていなかった。タパレスの戦績は40戦37勝(19KO)3敗。その豊富なキャリアも不気味ではある。世界が注目している井上の4団体統一戦。そうでなければ面白くない。
(文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)

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