山本由伸がドジャースと契約合意…“後払い”はなくオリックスにポス費が5000万ドル（約71億円）…投手として史上最長＆最高額となる12年3億2500万ドル（約462億円）

　オリックスからポスティング申請をしていた山本由伸（25）が日本時間22日、ドジャースと契約合意したとの報道が流れた。ESPNのジェフ・パッサン記者、USAトゥデイのボブ・ナイチンゲール記者らが報じたもの。契約は12年で3億2500万ドル（約462億円）でポスティング費の5000万ドル（約71億円）がプラスされ、大谷翔平（29）が結んだ“後払い”の契約方式ではないという。ただMLBネットワークのマーク・フェイサンド記者は「手続き上契約はまだ保留中」とも伝えており、ドジャース、オリックス両球団かの正式発表はなされていない。

　大谷翔平と世界一へ共闘

　山本の決断はドジャースだった。日本時間22日、ESPNのパッサン記者、USAトゥデイのナイチンゲール記者らが、山本とドジャースが契約合意に達したとXに速報ニュースとして投稿した。
　契約は、投手としてメジャー史上最長となる12年で、同じく投手として史上最高額となる3億2500万ドル（約462億円）。これまでは2019年にヤンキースがゲリット・コールと結んだ9年、3億2400万ドル（約460億円）が投手として最大の契約だった。ドジャースは、さらに5000万ドル（約71億円）のポスティング費をプラスしてオリックスに支払う。
　ドジャースは12日にドジャースタジアムに山本を招いて直接面談。その際、まだ入団会見を済ませていない大谷、フリーマンらが出馬して説得にあたった。その後「山本はドジャースに憧れている」「山本は大谷の影に隠れるのは嫌がっている」などの情報が米メディアで飛び交った。
　他球団も猛烈の攻勢をかけ、メッツの大富豪オーナーであるスティーブ・コーエンが自宅に招いてのディナー交渉、ヤンキースも2度目の交渉の場を持ち、OBでGM特別アドバイザーの松井秀喜氏のビデオレター、背番号「18」のユニホームを手渡すなどの誠意を見せた。
　ジャイアンツ、レッドソックスは3億ドル（約426億円）以上のオファーしており、フィリーズ、ブルージェイズを加えて、7球団の大争奪戦となっていた。
　だが、山本は大谷との共闘で世界一を目指すという選択肢を選んだ。大谷が出馬した際、どのような言葉で山本に訴えかけたかについては、まだ不明だが、10年7億ドル（約1015億円）で契約した二刀流スターの説得が、決め手となったのかもしれない。大谷は、贅沢税を軽減し、チームの補強の手助けになればと、年俸97％を後払いにする異例の契約を結んだ。さっそく、それが山本の契約に生かされた。またナイチンゲール記者によると、山本の契約には、後払いは含まれていないという。
　ただMLBネットワークのフェイサンド記者は「手続き上、まだ契約は保留中」と報じており、ヤンキース、オリックスの正式発表はなされていない。メディカルチェックなどの最終手続き待ちの状況だと考えられている。