「歴史的な試合になるがまだまだ通過点」明日の4団体統一戦を前に井上尚弥に“金満大国”サウジアラビアから開催オファー…実現すれば数十億円マッチの可能性も
「10月にサウジにいったが、エンターテイメント部の一番偉い人からサウジでも井上の試合ができないかという話をいただいた。メインイベンターとして呼びたがっている。ターキー氏という人から一番最初に出てきた言葉がそれだ」
サウジアラビアの“オイルマネー”が世界の格闘技界を席巻している。10月にリヤドのキングダム・アリーナで、WBC世界ビー級王者、タイソン・フィーリー(英国)と、元UFC王者のフランシス・ガヌー(カメルーン)の異色マッチを招聘。アラム氏が、そこに足を運び、井上の開催プランを打診された。
井上の直前会見が行われた日本時間24日には、元3団体統一ヘビー級王者のアンソニー・ジョシュア(英国)と、元WBC世界同級王者のデオンテイ・ワイルダー(米国)が、それぞれ世界前哨戦を戦うという豪華な2試合に、WBA世界ライトヘビー級王者、ドミトリー・ビボル(ロシア)の防衛戦を組み、ワイルダーが敗れる波乱があった。来年2月17日には、フューリーとWB&IBF&WBO同級王者のオレクサンドル・ウシク(ウクライナ)の4団体統一戦もサウジで実現する。これまでは条件面で擦り合わせができなかったカードだが、サウジの資金力が実現させた。報道によるとファイトマネーは1億ドル(約142億円)を超えるという。
また米国でUFCに次ぐ総合格闘技団体であるベラトールも、PFLという米国の別の格闘技団体に買収されたが、PFLのバックにあるのも、サウジマネー。国策として格闘ビジネスに乗り出しているサウジ政府のエンターテイメント部門が、井上に目をつけるのは、それだけモンスターのファイトが魅力的というわけだ。
アラム氏は「興行規模については、どこでやるのか、どれだけの人を集めるのかわからないが、ファイトマネーは凄いことになるだろう」とコメントした。
井上に関しては、軽量級としては世界的に見ても破格のファイトマネーがdocomo「Lemino」やAmazonプライムビデオで配信されることで生み出されてきたが、サウジが出張ってくれば、その金額を一気に上回る。これまでのファイトマネーから「ゼロがひとつ増える」という話もある。数十億円マッチとなる可能性も十分にあるだろう。
「メジャーリーグでは大谷(翔平)や山本(由伸)がドジャースに入団して日本人選手が注目を浴びている。米国人が興味を持っている。井上が米国で試合を行えば人気のイベントになるだろう」
アラム氏は米国での試合開催の可能性も示唆した。