井上尚弥が圧勝KOの偉業達成にも「階級の壁」「苦戦」の声が飛び交い戸惑い…「あの内容でこんなこと言われたらどうしたらいいんですか?」
――世界戦の最多タイ勝利数や連続KOなど数多くの記録を更新した。誇れる記録は?
「KO数ですかね。あとは6戦目に世界挑戦をして、そこからすべて世界戦をこなして無敗でこれているのが誇りに思えるところ。そういった意味でも、誰も超せないようなものをもっと作っていきたい」
――その数字を伸ばしたい?
「それは結果としてついてくるもので、そこを目指して試合をするわけじゃない」
――その高度な攻防とはどんなものか?
「解説の方から『ちょっと大振りじゃないか』の指摘があった。(大きいパンチを打つ)そのなかでも、しっかりとした狙いがある。そこからの打ち終わりへの返しだったり、それで相手へプレッシャーをかけたりとか、やっている本人にしかわからない小さい駆け引きがあった」
――映像を見返して感じるものは?
「やっている感覚と映像を見直した感覚がまたちょっと違う。やっているときは冷静ですが、完全に俯瞰で見えているわけではないんです。また自分もファン目線じゃないですが、ちょっと、そういう楽しみ方で見たり、2回(試合映像を)見たんですが、新たな発見があると感じました」
――30点の伸びしろは、その感覚の違いを近づけることか?
「やっている感覚と見ている感覚を融合させてより理想に近づけていくという感覚です。自分だけに限らず、父でも大橋会長でも感じる部分があると思うので、そこを聞いて話あって埋めていきたい」
――「井上尚弥4団体統一記念」と冠のついたモンスタートーナメントの決勝&日本バンタム級タイトルマッチである王者、堤聖也(角海老宝石)対同級3位、穴口一輝(真正)のセミファイナルが壮絶な試合になった。見ていましたか?
「アップをしながらモニターで見ていました。凄い熱戦で、セミファイナルであれだけ熱い試合をされたら、自分もそれ以上という気持ちなった。両選手に拍手を送りたい試合だった」
――今後は?
「1月中旬くらいまでは、ちょっとゆっくりしてそこから動きだそうかなと。拓真の試合(2月24日・両国)の1か月くらい前にはサポートできるように体制を整えていきたい」