箱根駅伝で2年連続「駅伝3冠」を狙う駒大に死角はあるのか…「区間エントリー」から“勝負のポ イント”を読み解く

　前回3位で全日本2位の青学大はどうか。
【青学大】1区荒巻朋熈（2年）、2区平松享祐（1年）、3区小原響（4年）、4区
佐藤一世（4年）、5区若林宏樹（3年）、6区野村昭夢（3年）、7区皆渡星七（2
年）、8区田中悠登（3年）、9区倉本玄太（4年）、10区宇田川瞬矢（2年） 補欠
：松並昂勢（4年）、山内健登（4年）、太田蒼生（3年）、白石光星（3年）、黒田朝日（2年）、塩出翔太（2年）。

　順当なら往路は2区に黒田朝日、3区に太田蒼生の投入が予想される。黒田は出雲2区で駒大・佐藤と同タイムの区間賞、全日本2区は区間新（区間2位）で6人抜きを演じている。上り坂にも強い選手だけに花の2区も好走が期待できる。
　太田は1年時に3区を区間歴代3位と快走しており、青学大にとって一番の攻撃区間になりそうだ。5区の“山”も計算できるため、1区荒巻朋熈が駒大に先行できれば面白い戦いができるだろう。

　前回4位、全日本3位の國學院大は3本柱のうち2名を補欠登録した。
【國學院大】1区瀬尾秀介（4年）、2区平林清澄（3年）、3区佐藤快成（3年）、
4区辻原輝（1年）、5区上原琉翔（2年）、6区後村光星（1年）、7区野中恒亨（
1年）、8区鎌田匠馬（2年）、9区吉田蔵之介（1年）、10区板垣俊佑（3年） 補
欠：伊地知賢造（4年）、山本歩夢（3年）、青木瑠郁（2年）、嘉数純平（2年）、高山豪起（2年）、田中愛睦（1年）。

　平林清澄は前回2区（1時間07分32秒）を好走して、全日本はエースが集結した7区で駒大・鈴木らを抑えて区間賞。今回は「1時間6分台」を視野に入れており、駒大・鈴木に勝つ可能性を秘めている。
　なお前回は4名（1、2、4、10区）を当日変更。今回も往路は3区間（1、3、4区）で交代がありそうだ。平林と並ぶ3本柱の伊地知賢造と山本歩夢。それから前回1区（13位）を務めた青木瑠郁が起用されると予想する。
　5区の“山”に関しては、「5区は1時間11分前後。6区は区間新記録を狙える可能性がある」と前田康弘監督は自信を持っているだけに、6区終了時でトップを走っていれば、初栄冠のシーンが見えてくるかもしれない。
　前田監督は「2区終了時で駒大とトントンで来てくれたら、3～5区では前をちょっと走りたいですね。7～10区は駒大の方が上ですけど、駒大の選手は追いかける経験をさほどしていないので、そこにチャンスがあるかもしれません」という話をしていた。
　指揮官たちが描く〝勝利の方程式〟を現実のものにするのはどの大学か。本番まで残り3日。各校がベストメンバーで臨めることを祈りたい。
（文責・酒井政人/スポーツライター）