米メディアが井岡一翔の7回KO勝利を絶賛「地球上で最高の選手の一人」「歴代世界戦最多勝利で井上尚弥を再び押しのけた」
ボクシング専門サイトのボクシングシーンは「井岡が華々しく1年を締めた」と書き出して井岡のKO勝ちを伝えた。
同サイトは、各ラウンドの展開に触れつつ「井岡は大晦日の試合の成績を10勝1敗1分け(7KO)にしたことを含めて、通算成績を31勝2敗1分(16KO)とした。彼はタイトルマッチの勝利を20勝とし日本歴代最多勝利記録として同じ母国のスーパースター、井上尚弥(26勝0敗、23KO)をまた一度、押しのけた。26日に井上がマーロン・タパレスに10回KO勝利して両者はタイトル戦の勝利数が19勝で並んでいた(井岡と井上は揃って暫定王座戦でも2勝している)」とし、井岡が井上と並んでいた日本人の世界戦最多勝利数で再び単独トップとなったことを紹介した。同サイトは暫定王座の世界戦の2試合をカウントせずに表記している。
また「井岡の大晦日の試合は、復帰した2018年からこの試合の前までで5年連続となり、WBC世界ミニマム級のベルトを手にして初のメジャー王者となった2011年から数えると通算12度目となる。彼は最初の5試合を生まれ故郷の大阪で、2016年には京都で戦った」と、井岡の大晦日決戦が、日本のボクシング界の風物詩となっていることを紹介している。
さらに同サイトは井岡の経歴を紹介しつつ、「井岡がパウンド・フォー・パウンドに加わることも待ち望まれている」との評価を与えた。現在、リング誌のパウンド・フォー・パウンドでは1位が、7月に2階級4団体統一を成し遂げたテレンス・クロフォード(米国)、2位が井上で、井岡は圏外となっている。
そして井岡の2024年の戦いについて、こう考察した。
「2024年に複数のベルトを懸けた試合でエストラーダとの話し合いに再び向かう計画がある。エストラーダは2月にバンタム級のノンタイトル戦で戻ってきそうだ。この先にスーパーフライ級に戻る計画のあるIBF、WBO世界フライ級の統一王者で、2階級王者であるジェシー・ロドリゲス(米国)からも興味を持たれている。彼は(井岡が2度対戦してWBAのベルトを奪った)ジョシュア・フランコの弟で、家族のリベンジの戦いを求めるかもしれない。2人の間には十分な因縁がある。しかし、この対戦は、エストラーダ対井岡や、WBAの指名挑戦者であるジョン・“スクラッピー”・ラミレス(米国)との防衛戦が浮かび上がることで、1年先の選択肢として実現性は薄そうだ」
井岡は、試合後に2024年の展望については「一番はエストラーダ戦を実現したいが、指名試合(ジョン・ラミレス戦)も出てくるし、自分がやりたい方向性だけの選択肢だけではなくなってくる」と明かした。
エストラーダのトレーナー兼マネージャーであるホセ・アルフレッド・カバジェロ氏は「エストラーダは個人的には井岡とやりたがっているが、彼には、いろんなオファーがある。エストラーダの希望するファイトマネーの額に合意がなければ実現は難しい」との見通しを口にしている。