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KOを公約した那須川天心が超攻撃的スタイルへの進化を披露(写真・山口裕朗)
KOを公約した那須川天心が超攻撃的スタイルへの進化を披露(写真・山口裕朗)

「KOする詐欺はやめる」1.23大阪で世界ランカーに挑む那須川天心は本当に公約を守れるのか…公開練習で披露した超攻撃的スタイルへの進化と能登震災への500万円の義援金

「KO記録だけを作っていくのは簡単。でも天心の場合は、1戦、1戦の中身が重要で、会場の問題もあって試合も多く組めないのでハードルも高くなっていく。これまで、私が見てきたボクサーの中で間違いなくナンバーワンの格闘センス。頭がよく、吸収力、対応力、適応力、成長の速度が凄い。そういうボクサーだからこそ段階に合わせたレベルの高い相手が必要。本当なら倒せない相手だと思う。でも、見てもらったらわかるように、短期間に、ここまで進化したんだから今回はKOへの期待が高まるよね」
 史上2人目の2階級4団体統一をやってのけた井上尚弥(大橋)が米老舗誌「ザ・リング」など、米主要メディアの2023年の最優秀選手賞をほぼ独占したのは、やはり連続KO決着のインパクトにある。天心の試合は、これまでボクシング会場に足を運んでいない若い女性などのライト層が見に来る。そんな人たちにわかりやすく“強さ”を印象つけるのも、やはりKO決着である。天心の進化は、転向2年目にして人を呼べる“一流ボクサーの世界”への一歩を踏み出したとも言える。
 天心は、この日、Xに、石川県に500万円もの寄付をしたことをメッセージと振り込み明細書と共に公表した。
「皆闘ってるのに何か出来ることはないかと思い石川県に寄付させていただきました。みんなで少しでも出来ることをやろう! 1.23俺もみんなの前で闘って 熱を伝えるよ」
 多くの人が「素晴らしい」とリプライ。
「石川県民です。 1日から毎日のように小さくても震度4の地震があって不安だけど、天心くんにたくさんの勇気をもらってます。 ありがとうございます」との声もあり、天心は、「やってやるさ、与えてるだけじゃないよ、俺も貰ってる。お互いに闘うんだよ」と返した。
「ここまでたくさんの方が応援してくれている。応援していない人もたくさんいると思うが、いいところも、悪いところも、すべてを巻き込んで僕から、いろんな台風を起こして、ボクシング界にしっかりと熱を与えて最終的に報われるようにやっていきたい」
 その決意を実行に移している25歳。アマゾンプライムビデオが独占生配信する今回の大会は、WBA&WBC世界ライトフライ級王者、寺地拳四朗(BMB)の防衛戦、ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)のWBA世界フライ級王者への世界初挑戦、そして元WBC世界バンタム級王者の“レジェンド”辰吉丈一郎の次男、寿以輝(大阪帝拳)も登場する豪華なラインナップだが、天心が、鮮烈のKO決着で、大会の話題をゴソっと持っていくかもしれない。
(文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)

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