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WBAスーパー&WBC世界ライトフライ級王者の寺地拳四朗と加藤トレーナーのミット打ちは芸術的だ(写真・山口裕朗)
WBAスーパー&WBC世界ライトフライ級王者の寺地拳四朗と加藤トレーナーのミット打ちは芸術的だ(写真・山口裕朗)

「1階級上の最強王者と戦いたい」1.23大阪の防衛戦を前に2団体統一王者の拳四朗が2024年の壮大プランを語る…120万円の体脂肪測定器で減量もOK

「一番盛り上がるかなと思っている。ロドリゲスはライトフライ級、フライ級の中では一番強い。そういう相手とやりたい」
 拳四朗は、2021年9月に矢吹正道(緑)に10回TKOで敗れるまで具志堅用高氏の持つ14度の連続防衛記録の更新を目標に掲げていた。ずいぶん前から盟友の加藤トレーナーと、「ちょうど14試合目にジェシー・ロドリゲスと対戦できればいいね」という話をしていたという。
「まず残り2つのうちのどれかのフライ級のタイトルを取ってから統一戦でやりたい」と言うが、ロドリゲスは、拳四朗のマッチメイクをしている帝拳が、プロモート契約をしている選手。2階級4団体制覇王者の井上尚弥(大橋)が、スーパーバンタム級への転級初戦で、2団体統一王者のスティーブン・フルトン(米国)に挑戦できたように、リング誌が、ライトフライ級の最強王者として認めている2団体統一王者の拳四朗であれば、いきなり転級初戦でロドリゲスの2つのベルトに挑戦することも不可能ではないだろう。
 加藤トレーナーも、「戦い方は変えないといけないが、フライ級でも十分に通用する。スパーはバンタム級くらいまでの選手とやっているので問題がない」とフライ級転級に太鼓判を押す。
 拳四朗も、楽ではない減量から解放される階級で「どこまでパワーが出るか楽しみ」と言う。
 一方でライトフライ級のIBF王者であるエイドリアン・キュリエル(メキシコ)が2月に、一度は対戦が決まっていたWBO王者のジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ)も、3月に暫定王者との統一戦を指令されており、拳四朗が狙う、この階級の2つのベルトにも動きがある。もし最大のターゲットのゴンサレスがこの試合もキャンセルするようなら王座が剥奪され暫定王者が正規王者に昇格するという。
 この2つのベルトの行方との兼ね合いで、井上に続く日本人2人目の4団体統一の可能性も十分残っているが、ファンが見たいのは、ロドリゲスとの倒すか、倒されるかの激闘だろう。そのビッグプランを現実化するためにもカニサレス戦は、絶対に負けられない防衛戦となる。試合巧者で手数もあるがジャブの差し合いを制すれば、前に出てくるタイプだけに、拳四朗の予告通りに中盤以降でKO決着が見れるだろう。
 1月6日に32歳の誕生日を迎えた。12ラウンドのスパーを行った日で、ジムにいたキッズに祝福してもらったがバースデーケーキはなかった。
「試合が終わってからが誕生日。なんかプレゼントくれたらいいな」
 最高の誕生日プレゼントは、自らに送る17日遅れの5連続KO防衛なのかもしれない。
(文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)

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