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大坂なおみは産休明けの4大大会復帰戦となる豪州OPで1回戦敗退となった(写真・AP/アフロ)
大坂なおみは産休明けの4大大会復帰戦となる豪州OPで1回戦敗退となった(写真・AP/アフロ)

「女王のカムバックは足踏み」「まだ錆びついている」海外メディアは大坂なおみの産休明け4大大会復帰戦となった豪州OP1回戦負けに厳しい評価

 テニスの全豪オープン第2日が15日にメルボルン・パークで行われ、女子シングルス1回戦では産休により戦列を離れていた元世界ランキング1位の大坂なおみ(26、フリー)がグランドスラム大会のコートに復帰し、第16シードのカロリーヌ・ガルシア(30、フランス)と対戦したが、4-6、6-7のストレートで敗れた。1時間26分に及ぶハードヒッター同士の熱戦で、大坂が一度もブレークポイントをは握れなかった展開に開催国豪州の地元メディアは「女王のカムバックは足踏み状態」と報じ、米メディアは「パワーは健在だったが、錆びついていた」と伝えるなど厳しい評価だった。

 「復帰してすぐ勝てるなんて…いったい何様のつもりだという声が…」

 思い出の詰まったコートで待っていたのは非情な現実だった。
 過去に2度、2019年と2021年の全豪オープン女子シングルスを制したセンターコート、ロッド・レーバー・アリーナで臨んだ2022年8月の全米オープン以来となるグランドスラム。しかし、831位の世界ランキングとともに復帰ばかりの大坂にとって、今大会の第16シードに名を連ねる元世界ランキング4位、ガルシアの壁は高く険しかった。
 ともにハードヒットを武器にする2人は、サービスエースではガルシアの13本に対して大坂も11本と食い下がった。しかし、2セットを通じて大坂は一度もブレークポイントを握れなかった。開催国豪州のメディア『The Daily Telegraph』は、1時間26分に及んだ一戦を「女王のカムバックは足踏み状態」と伝え、さらに試合後の大坂の様子を伝えた。
「率直な性格の大坂は敗退後の記者会見で、出産からわずか6カ月で臨んだ今回の全豪オープンで、優勝できると妄想していたと明かした」
 大坂は全豪オープンをにらんで、今月第1週のブリスベン国際でWTAツアーに復帰。2回戦で元世界ランキング1位のカロリナ・プリスコバ(31、チェコ)に敗れるも、フルセットの熱戦だった内容に大きな手応えを感じていたという。
 同メディアはガルシア戦後の大坂のコメントをこう伝えている。
「カムバックの結果が、私が思い浮かべていたものとは言わない。むしろ私のなかにいる負けず嫌いの競技者は、試合で勝てなかった状況に対してフラストレーションを募らせている。もちろん『半年前は妊娠していたじゃないか』と言い聞かせる自分もいるし、あるいは『復帰してすぐに試合に勝てるなんて、いったい何様のつもりだ』という声も頭の中にはある。理由はよくわからないけど、とにかく自分にチャンスがあるといつも思っているし、そういった妄想があるから、これまでトーナメントで勝ててきたと思っている」
 それでも、全米オープンも2度優勝するなどグランドスラム通算4勝を誇り、2019年1月には世界ランキング1位に上り詰めた実力の片鱗は見せた。
一方、米国のスポーツサイト『The Athletic』によると、大坂が優勝した3年前の全豪オープン2回戦で対戦し、2-6、3-6で完敗しているガルシアは、こう話したという。
「私は大坂なおみを人間としても、選手としても尊敬している。彼女は15カ月も競技から離れている間に、さまざまな経験を積み重ねて戻ってきた。何よりも出産からわずか6カ月で、こんなにも素晴らしいプレーしている。今後も気をつけないといけない」
 試合を通じてサービスゲームがブレークされたのは一度だけ。大坂のサービスだった第1セットの第5ゲームで、40-15とリードしながらデュースに持ち込まれ、大坂のダブルフォルトでアドバンテージを握られた末に落としてしまった。

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