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アジア杯で日本がイラクに1-2で敗れた。GKの鈴木彩艶が2失点(写真・ロイター/アフロ)
アジア杯で日本がイラクに1-2で敗れた。GKの鈴木彩艶が2失点(写真・ロイター/アフロ)

「大番狂わせだ」「経験豊富なGK不在の不安」海外メディアはアジア杯での森保ジャパン1-2イラク戦黒星をどう報じたか?

 米スポーツ専門局『ESPN』は、2007年のアジアカップ王者であるイラクの勝利を「大番狂わせ」と称賛。その上で森保ジャパンが昨年3月28日のコロンビア代表との国際親善以来、11試合ぶりとなる黒星を喫した最大の要因を、代表戦出場6試合目のGK鈴木の経験不足にあると指摘した。
「日本のタイトル奪還を阻む恐れのある、潜在的な不安がイラク戦で再び浮き彫りになった。それは経験豊富なGKが不在という点だ。最終的には4-2で逆転勝ちしたベトナムとの初戦で、ミスから2点目を献上した21歳の鈴木を信頼する森保一監督は、彼の存在価値を証明する機会を再び与えた。しかし、鈴木は再び痛恨のミスを犯してしまった」
 鈴木のミスとは開始5分。右サイドを崩された末にあげられたクロスを右手でパンチングするも、ペナルティーエリアの外へ弾き出すことができず、フリーでゴール前に侵入してきたフセインへの絶妙のパスとなって頭で決められてしまった場面を指す。
 もちろん鈴木だけの責任には帰結できない。先制点を奪われた場面では、サイドチェンジのパスをフセインと競り合うも後方に流させてしまったMF伊東純也(30、スタッド・ランス)の対応も、パスを受けて縦へ突破してきたMFアリ・ジャシム(20)への間合いを詰め切れなかったDF板倉滉(26、ボルシアMG)の対応も甘かった。
 それでも、失点すれば最後の砦となるGKの一挙手一投足がどうしても目についてしまう。前出の『ESPN』は、代表での出場歴が1試合の前川黛也(29、ヴィッセル神戸)、0試合の野澤大志ブランドン(21、FC東京)で構成される今大会の日本のGK陣の顔ぶれを踏まえた上で、日本の現状と今後について次のように言及している。
「この1敗で日本を終わらせるのは愚かな議論だ。しかし、解決すべき課題が以前よりもさらに多くある、という現実から目を背けることもできない」
 イラクに勝てば逆に日本のベスト16進出が決まり、24日のインドネシア代表とのグループステージ最終戦ではターンオーバーした布陣で臨めた。しかし、一転して勝たなければいけない一戦となり、さらに続く試合でインドネシアがベトナムに勝利。1勝1敗で日本と並び、大番狂わせを起こして次のステージへ進もうと目の色を変えて臨んでくる。
 こうした状況を、韓国メディアの『Xportsnews.com』は「日本の衝撃的な敗戦が大会の流れも変えた。ラウンド16での韓日対決が現実味を帯びてきた」と伝えた。
「イラクも初戦でインドネシアに快勝したが、日本よりは格がひとつ下だと見られていた。しかし、フタを開けてみれば、イラクは日本の弱点である右サイドとGKを突いて大金星を得た。想定外の結果によって、今大会で韓国と日本は決勝ではなく、決勝トーナメント1回戦のラウンド16で激突する可能性が極めて高くなった。これは両チームのうちどちらかが、荷物をまとめて早々に大会を去らなければいけない状況を意味する」

 

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