アジア杯決勝T1回戦での日韓戦回避？！韓国メディアが母国のヨルダン戦“冷や汗”ドローを酷評…「ずさんで穴だらけ」「もはやV候補とは言えない」…すべての結論は最終戦へ

　しかも第2戦を前にして、韓国メディアの間には楽観論が広まっていた。その反動からか。同国メディアの『eDaily』は「理想のシナリオが打ち砕かれた」と報じ、25日のマレーシアとの最終戦に全力で臨まなければいけなくなった状況を嘆いた。
「グループEの首位を奪還し、ベスト16進出を早めに確定させ、主力選手たちに休息を与えてフィジカルコンディションを整えさせる。クリンスマン監督が描いていた理想のシナリオはすべて砕け散った。特にベスト16進出確定は、決勝トーナメントにおける強豪国との早期対戦を避ける上でも必須だった。前日に日本がイラクに敗れ、その目的は薄れかけていた感もあったが、それでもプライドにかけてシナリオを達成しなければいけなかった」
　16チームが駒を進める決勝トーナメントで、グループDの日本、同Eの韓国がともに1位で突破すれば、両国は決勝まで対戦しない組み合わせになっていた。しかし、イラクに完敗を喫した19日の第2戦をもって日本の1位突破が消滅。日本が2位、韓国が1位ならば31日の1回戦で激突する状況が生まれていた。
　韓国メディアの『my daily』は、ヨルダン戦終了時点で韓国の1位突破も難しくなったと踏まえた上で、今後へ向けた展望として「ラウンド16で韓日戦が実現する確率が下がった」と、優勝候補国同士の早期対決回避を歓迎するような論調で報じている。
「25日の最終戦で韓国がマレーシアに大差で勝ち、ヨルダンが僅差の勝利を収めた場合には順位が入れ替わる可能性はある。しかし、得失点差でヨルダンに2ポイント差をつけられている状況と韓国代表の調子を考えれば、グループEの2位に収まるのが現実的と言っていいだろう。その場合は30日にグループFの1位チームとベスト8進出をかけて戦う。グループFはまだ1試合しか消化していないが、間違いなくサウジアラビアが1位になるはずだ」
　たとえば、ヨルダンがバーレーンに1－0勝利の場合、得失点は5で、韓国がマレーシアに3－0で勝利すれば得失点は5で並び、総得点で上回るため、韓国が1位となるが、同メディアは、そういういう展開になることは低いと見ている。
　その一方で、ともに中東勢に苦しめられながら、韓国と日本とでは試合結果が違うと精いっぱいのプライドをちらつかせるのも忘れなかった。
「今大会の優勝候補と目される韓国と日本は、ともにグループステージ第2戦で勝利できなかった。しかし、自分たちより格下だと見ていた中東勢から韓国は劇的な同点ゴールとともに勝ち点を奪い、日本は敗れた。そして、日本が24日の最終戦で対戦するインドネシアを率いているのは、かつて韓国代表を指揮したシン・テヨン監督だ」