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WOWOWの収録で井上尚弥が報道が先行している5月6日東京ドームでのネリ戦について語った
WOWOWの収録で井上尚弥が報道が先行している5月6日東京ドームでのネリ戦について語った

井上尚弥が5.6東京ドームのネリ戦に注目発言…「過去の因縁を持ち込んで試合はしない。ただ…」“悪童”はモンスターの地雷を踏まずにゴングを聞けるのか?

 

 日本のボクシング興行の過去最多観客動員は、このタイソンーダグラス戦の5万1600人で、日本人ボクサーがメインを張った興行では、白井義男氏が日本人初の世界王者となった1952年のダド・マリノ(米国)戦で後楽園球場に4万5000人が集まった。5.6東京ドームで井上がそれらの動員記録を更新するのは間違いないだろう。
 それでも前日の5月5日には巨人―阪神戦が午後2時開始で予定されており、試合終了後からの設営で間に合うのかという問題もあり、早くも井上は「無事に設営できるのか。こだわりたいことが多々あるんでね」と危惧。「自分は、当日、リングで頑張ることだけど。設営される方にも頑張っていただきたい」と徹夜作業が予想される設営スタッフへエールを送った。ちなみに井上は観客として東京ドームに昨年3月のWBCと音楽イベントの2度足を踏み入れているという。
 そして対戦相手は、あの“悪童”ネリである。
 ネリは2017年8月に当時のWBC世界バンタム級王者の山中慎介(帝拳)に挑戦し、4回TKO勝利でベルトを奪ったが、ドーピング疑惑が浮上。WBCの指令で両者は2018年3月に再戦したが、今度は2.25キロもの体重超過、再計量でも1.3キロオーバーで計量をパスできずに失格、王座剥奪となった。ネリへの大ブーイングが吹き荒れる両国国技館で、当日の体重に制限を設けることで試合は実施されたが、山中が2回TKO負けを喫した。だが、JBCは事態を重くみて、ネリに無期限の活動停止処分を下した。それだけにファンの間では。そんなネリに挑戦機会を与える必要はないのでは?との意見も出ている。
 だが、井上は「ネリは順を追って挑戦者決定戦とかをちゃんとこなしてきている。過去の日本での因縁をそこに持ち込んで試合をしようという気はないんです」と言う。
 ネリは、その後、スーパーバンタム級に階級を上げて、WBC王者となり、WBA王者だったブランドン・フィゲロア(米国)との統一戦に7回にKO負けし、その統一王者をフルトンが破り、そのフルトンに井上が勝ったわけだが、ネリは、WBCの挑戦者決定戦も含めて、その後、4連勝。まだJBCは、処分の解除を決めていないが、山中の雪辱を6年越しに果たすという敵討ちの気持ちはあえて持たないという。
「決まれば自分対ネリの試合として挑んでいきたい」
 しかし、井上は、この考え方に「ただ」と補足した。
「ただ試合が決まって、向こうの陣営、本人が、日本での過去のことを発言したり、持ち込んでくるんであれば、そのときの山中さんを応援していたファンの方の気持ちを持って挑みたい。向こうの出方次第」
 強烈な警告を発した。

 

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