今日プロ野球キャンプイン!「優勝経験が力に変わる」“熱男”松田宣浩氏が早くも阪神の黄金時代到来の可能性を唱える理由とは?
そして、もうひとつの強みは、レギュラーメンバーを固定できていること。今季もまだポジションが白紙なのは、終盤と日本シリーズの活躍で、ダウン提示という条件で逆転残留を決めたノイジーのレフトくらい。捕手が梅野隆太郎&坂本誠志郎、一塁大山悠輔、二塁中野拓夢、遊撃木浪聖也、三塁佐藤輝明、ライト森下翔太、センター近本光司と固まっている。
「私は現役時代に王貞治さん、秋山幸二さん、工藤公康さん、藤本博史さん、そして巨人の原辰徳さんと5人の監督に師事したが、秋山さんに『野手は、プレーボールからゲームセットまで試合に出続けるという責任を持ってプレーしなければならない』と教えられ、試合の中で成長して、そして、その教えを体現できた。連覇した2011年は、川崎宗則さん、本多雄一、そして僕の3人がフル出場。主軸には、内川聖一、小久保さんがどっしり座っていた。今の阪神がまさにそう。メンバーを固定できている。打順などは、ほぼ変わらなかったし、おそらく今年もそうだろう。ケガをせず全試合に出る主力が何人もいれば、おのずと結果は出ますよ。そういうチームは強い」
そして松田氏は、「阪神はピッチャーですよ。先発、中継ぎ、抑えとバランスが取れていて素晴らしい。守備型のチームでしょう。投手力に加え、二遊間、センターラインと守りが固まっているチームは、簡単には崩れない。そこも阪神の時代がしばらく続きそうだと考える理由のひとつなんですよ」と指摘した。
昨年のチーム防御率は2.66。セ・リーグで唯一の2点台だ。先発は 1.75で最優秀防御率タイトルを獲得した村上、12勝2敗で最高勝率タイトルを最後まで横浜DeNAの東と争った大竹耕太郎、左腕の伊藤将司の2桁トリオに、さらなる成長が期待される才木浩人と4本が揃い、ベテランの西勇、青柳が5番手、6番手の位置。そこに西純、岡田監督が秘密兵器として期待を寄せる左腕の門別啓人、ドラフト1位の下村らが争いに入ってくる。中継ぎは、湯浅京己、桐敷拓馬、石井大智、岩貞、加治屋、島本浩也と面子が揃い、抑えが岩崎。今季は、湯浅と岩崎の出来を比較しながら、ポジション変更があるかもしれないが、先発、中継ぎの両方で起用ができるビーズリーに新外国人のゲラも加わり盤石だ。
現役ドラフトでソフトバンクから阪神に移籍し、12勝2敗、防御率2.26の成績を残した大竹は、松田氏の元同僚。2021、2022年と0勝だった左腕が新天地でブレイクした。
「元々大竹は、いいものを持っていた。考えて投げられるクレバーさがあった。ソフトバンクでは機会に恵まれなかったが、岡田監督が我慢して使った。力のある選手が我慢して起用されると成長します。大竹や村上が象徴的でしたが、岡田監督の選手の力を見抜く能力と我慢が、リーグで群を抜く投手力を作りあげたと言っていいのではないですか」
阪神は今季も1軍は宜野座、2軍は具志川で共に沖縄でキャンプインする。