岡田阪神の“アレ”マニュアルを侍ジャパンに伝授
井端監督は、昨年の阪神の印象的な試合として2安打していた中野に続けてバントを命じた試合の采配のことを岡田監督に伝えたという。
岡田監督は「勝てるときは絶対に勝たなあかんわけやからな」と、その意図を説明した。
「接戦になれば、なるほど四球の大きさが分かると思う。点差が開いているのにフォア―ボールを出すピッチャーはいる。ヒットは続かへんわけやからね。四球は自滅。(守る側は)それが一番あかんことやからな」
岡田監督が井端監督に解いた虎の“アレ”マニュアルは、連覇を狙う阪神にとっての引き続き重要な勝利のキーワードとなる。
3月6、7日に京セラドームで行う欧州代表との強化試合のメンバー選考はすでに終わり、あとは発表を待つだけの状況にあるそうだが、井端監督は、阪神で期待を寄せる選手の1人として森下について言及した。
「ひと振りでチームの雰囲気を変えることができる。(昨秋も)かなり多く打ってくれた。短期決戦では間違いなく通用する選手」
また昨季の最優秀防御率タイトルをとった村上頌樹、売り出し中の左腕の門別啓人についても、今秋開催予定の「プレミア12」のメンバーに入ってくる可能性に触れた。
「門別選手のボールは素晴らしい。体もひと回り大きくなっている。今季見てみたい。村上も、昨年いい成績をだした。今年さらにレベルアップにつながると思う。レギュラーシーズンに出てきたときは、しっかりとチェックしたい」
虎の“アレ”マニュアルだけでなく、その強さを支えている選手そのものに井端監督は注視している。
岡田監督は昨年、プレッシャーをかけないため、優勝ではなくアレという言葉を使ったが、井端監督はアレではなく目標を優勝だとハッキリと断言した。
「(アレではなく)優勝です。代表なんでプレッシャーを感じてもらっていい。目指すのは、もちろん勝つ野球、その中で、先々、WBC、五輪を視野にいれながら若い選手も育てていければいい。今年のメインは11月プレミア12、そこでまた世界一なりたい。ここからレベルアップして、昨年以上のチームができたらいい」
岡田監督も、今季はアレではなく「連覇。目標は1点」だと、もうオブラートに包むことなくターゲットを明確化している。
(文責・ROSNPO編集部)