阪神の連覇確率は「92%」?!臨時コーチを務めた赤星憲広氏が大胆予想をした理由とは?
阪神が球団史上初となる連覇へ向けて沖縄で順調にキャンプをスタートさせた。臨時コーチを務めたOBの赤星憲広氏(47)は連覇確率を「92%」としたが、選手の自覚と意識の高さを感じとったのが、その理由。また視察した中日OBの山本昌氏(58)も岡田彰布監督(66)に阪神の投手陣のレベルと層の厚さがセ・リーグで頭ひとつ抜けていることを伝えたという。18年ぶりの優勝と38年ぶりの日本一で多忙となったオフの影響と“驕り”が心配されたが、連覇への“死角”はない。
「意識、自覚が高い」
テレビの代表取材の最後。旧知のOB浜中治氏から「連覇の可能性は何%?」と聞かれた赤星氏は「92%…ちょっと中途半端か」と答えた。
赤星氏がキャンプ3日目から2日間、臨時コーチを務めた。
その感想を口にした際の一コマ。レッドスターは、チームの内側に入り込んで感じた実感として、連覇確率を「92%」とした理由をこう説明した。
「(自分が現役時代の)2003年、2005年は優勝したが連覇はできなかった。今回は日本一を勝ち取る経験もした。1985年の世代は、日本一は経験されているが、連覇はなかった。今の選手には力がある。日本一は誰でも経験できることじゃないし、連覇できるという確信がある。雰囲気、自覚、僕に聞いてくることなどから間違いなく勝てると思った。各自がケガなく1年、去年以上の成績を残して欲しい」
赤星氏は、選手の意識の高さを評価した。
走塁指導では、一死二塁での二塁走者の打球判断、走塁方法について細かいプロの極意を伝授した。ノッカーが三遊間の打球や二遊間の打球を打ちながら、赤星氏は「一死二塁ではワンテンポずらしてスタートを切れ」「迷った打球は三塁ベース前から回り込まずに直線で走れ」「常に本塁へ帰ることを意識してリードでは体の重心を進行方向へ」などと助言した。
また走者三塁でのゴロゴーの走塁をチェック。ラインからファウルグラウンドに下がった位置から本塁へ突っ込むケースが目立ったため、「ラインに沿って直線に走る」ことが改めて注意された。盗塁する際の右足の位置についての講義もあった。
その赤星教室の中で佐藤が「一死の場合だけですよね?」「走者三塁の場合はどうですか?」と質問したり、若手の捕手陣からも質問が飛んだという。
「こういうことは数年前まではあまりなかった。今の選手は日本一を成し遂げたにもかかわらず走塁に意欲的。矢野監督が選手に走る意識を植え付けて実行していた。あとはそこからのプラスアルファだと思って、昨年のキャンプに(臨時コーチとして)来たが、改善されている選手が多かった。意識が高いからこそ、成長して、この形になったんだと思う。非常にレベルが高い。だから勝てたんだと改めて感じた」
昨年、新入団だったノイジーやミエセスは、走塁練習が多いことに不満を漏らし、赤星氏の耳に入っていたが、今年は彼らの態度や姿勢も一変。「野球への思いが伝わってきた」という。