【独占】中日の立浪監督が中田翔を獲得した真相を明かす…「ホームランよりも80打点」「5番を打つのが理想」
――休ませながら起用した方が中田の力を最大に引き出せるという考えもありますか?
「やってみないとわからないんですが、本人は、全部出るつもりでやっています。この機会に(ノックで)ゴロを多めに受けるなどして下半身を作っています。私の現役時代と中田ではタイプが違うんですが、長くやった経験から言うと、この時期に(ノックで)ゴロさえ捕っていれば、ある程度行けるかなと。そういう話を中田にもしています」
――監督は40歳までプレーされましたからね。バンテリンドームでは、本塁打は期待できないという話もありますが、中田に期待する数字をあげるとすれば?
「80打点はあげて欲しい。彼はキャリアで100打点以上を5回マークしています。打率は、そう高い選手じゃないんですが、それだけ打点をあげているのは、勝負強い証拠。まあ中田からすれば、3割は打ちたいだろうし、1分でも1厘でも打率は伸ばしたいと思っているのかもしれないが、4打数1安打でいいので、その1安打をどこで打つか。一番欲しいところで打ってもらいたいんです。またうちは、ここ数年、終盤の逆転ホームランが少なかったチームなので、ホームランもたまに出れば嬉しいですけどね(笑)。ホームランよりも打点ですね」
――戦力外組では真っ先に中島に目を付けていたと聞きました。
「代打としてここ一番で使う選手がいなかったんです。他所は、例えばヤクルトの川端とか、切り札がいるじゃないですか。でもうちにはいなかった。中島の技術は、まだまだいけます。ジャイアンツでは、打っているのにチーム事情で外されていましたからね」
――中田と中島の加入でチームの雰囲気が変わったとも話されていました。
「ちょっと他の選手が一目置くような、(話をするにも)構えるような選手がいないとチームは変わりません。みんな仲がいいとか、優しいとかではダメなんです」
――雰囲気を変えているのは、そこですね。
「彼らのプレーヤーとしての重みですよね」
――一昨年もオフに京田や阿部を放出してまでトレードを仕掛けて、シーズン途中にも宇佐見を獲得するなど動きました。キャンプインしてまだ7日ですが、この2年間で断行した大胆な血の入れ替えに指揮官として感じるものがあるんですね?
「ここ11年で10年がBクラスのチームです。だから、この2年で、チームを大きく変えました。負けると、それに対する批判はありますが、ここまで順調とは言えないが、チームを強くするためには、変えることが必要なんです。2年が終わり、ようやく今年、少し変わってくるのかなという手応えはあります」
(次回に続く)
(文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)