韓国サッカー界の内紛問題が波紋…情報リークを疑われたクリンスマン監督が解任危機…一部選手に代表ボイコットの動きも
韓国国内で大騒動が起こった状況を受けて、フランスへ戻っていたイ・ガンインは自身のインスタグラムを更新。ストーリーズへの投稿で自身の行為を謝罪している。
「私がソン・フンミン先輩の言葉に従うべきでした。いつも代表チームを応援してくださるファンのみなさまを、大きく失望させたことをお詫び申し上げます。(中略)これからは先輩たちを助けて、よりいい選手、よりいい人間になれるように努力していきます」
しかし、これで一件落着とはいかなかった。
アジアカップの大会ベストイレブンに、韓国からただ一人選出されたイ・ガンインが不遜な態度を見せるのは、今回が初めてではなかったのだろう。韓国メディアの『Sports Seoul』は、他の選手たちの堪忍袋の緒が切れかかっていると報じている。
「代表チームの内情に詳しい複数の情報筋によると、イ・ガンインが再び代表に選ばれれば、そのときには招集されてもボイコットを検討している選手もいるという。代表チームを取り巻く雰囲気は間違いなく最悪で、制御不能になったと言っていい」
さらに別の韓国メディア『Xportsnews.com』は「彼は一連の状況を傍観していた」と、昨年2月から指揮を執るクリンスマン監督の責任を厳しく追及した。
「指導者としての手腕に疑問符をつけられていたクリンスマン監督の強みはチームをまとめ、いいムードを作り上げる能力のはずだった。しかし、このような最悪の状態になるまで、彼は何ひとつコントロールできていなかった。今回のアジアカップでは明確な戦術だけでなく、チームマネジメント能力すらも持ち合わせていないことがわかった。このような状況下では、もはやクリンスマン監督を引き留める理由はないと言っていい」
クリンスマン監督の去就を巡る問題は、政界にも飛び火している。
韓国では大統領府に対して国民が直接請願し、多くの賛同者が集まれば、政府がその問題に対応しなければならないという国民提案制度が設けられている。そして、受付窓口のひとつであるウェブサイトに、クリンスマン監督の更迭を求める投稿があった。 韓国代表のサポーター集団「レッドデビル」のメンバーで、KFAに所属する審判員だと身分を明かした投稿者は、指揮官にノーを突きつけた理由をこう綴っている。
「最低最悪の傍観サッカーで、アジアの国々から嘲笑されるレベルにまで代表チームを転落させた。大韓サッカー協会が全面的に責任を負わなければいけない」