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JFLアトレチコ鈴鹿の三浦泰年監督が今季の開幕を来月10日に控えた段階で電撃辞任した
JFLアトレチコ鈴鹿の三浦泰年監督が今季の開幕を来月10日に控えた段階で電撃辞任した

なぜJFL鈴鹿の“キングカズ兄”三浦泰年監督は開幕を来月10日に控えた段階で電撃辞任したのか…背景に尾を引くパワハラ問題か

 そして、協同の斉藤浩史代表取締役社長(53)こそが、三浦監督がコメント内で言及した「友人である斉藤氏」。元プロサッカー選手のキャリアを持つ斉藤社長は、読売クラブ(現東京ヴェルディ)と清水エスパルスで三浦監督のチームメイトでもあった。
 昨シーズン終了後には鈴鹿の旧経営陣がすべて退任。新オーナーとなった斉藤氏は今年1月に、クラブ名を鈴鹿ポイントゲッターズからアトレチコ鈴鹿に変更とすると発表した。エンブレムやロゴもすべて刷新した理由を、同氏は会見でこう語っている。
「過去のネガティブなイメージを払拭するためにも、クラブ名称を変えた方がいいと判断した。ゼロからのスタートで、地域に愛されるチームを目指したい」

 辞任するのであれば、このタイミングだったのだろうが、旧知の間柄でもある新オーナーのもと、三浦監督は続投に意欲を見せていた。実際に1月中旬に始動したチームの指揮も執っていた。それだけになおさら電撃辞任の理由が不可解なのだが、時間の経過とともに、ネガティブな時期を象徴するような人間が、新しく生まれ変わろうとしている鈴鹿にはふさわしくないと判断するに至ったのかもしれない。   

「話し合いをする中で」ともコメントしていることから、指導方針を巡って新しい経営陣との間でなんらかの意見の行き違いがあったとも推測されるが「外からサッカーを見つめ直すべきか悩んでおりました」とも言及していることから、時に情径行に映る立ち居振る舞いをする自分を、いまこそ律したいと考えたとも受け取れる。辞任を申し出たのは今月に入ってからだという。三浦監督のなかにあった迷いが、辞意を伝えるタイミングを遅らせたのだろうか。
 肩書きがすでに「前監督」になっている三浦氏はファン・サポーターに感謝しながら、公式HPに寄せたコメントをこんな言葉で締めている。
「約2年半、鈴鹿で指揮を取らせてもらったことはかけがいのない素晴らしい経験でした。いつも応援してくださった地域の皆さま、ファンやスポンサーの方々とお別れすることは辛いですが、これからは一ファンとしてアトレチコ鈴鹿クラブを応援したいと思っております」
 三浦監督の辞任を伝えるクラブの公式X(旧ツイッター)には、ファン・サポーターからだと思われる、さまざまなコメントが寄せられている。
「鈴鹿、やっぱりスムーズに開幕とはいかんのか」
「このタイミングでの辞任は後任探しが大変そう」
「今この状況で 反響も大きくて選手たちの心も揺れているかもしれない」
「良いか悪いかは別として、どこのクラブも従来の形をブッ壊されて、去って行く印象しかない。潰し屋として、呼ばれてんだろうな」
「監督業お疲れ様でした。様々な声がありますが僕は感謝しています」
 16チームで争われる今シーズンのJFLの開幕は3月10日で鈴鹿はアウェーでヴェルスパ大分と対戦する。刻一刻と時間が減っていくなかで、新監督の人選を含めて、チームを立て直す作業が鈴鹿に求められることになる。

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