開幕したバーレーンGP予選でレッドブルのフェルス・タッペンがポールポジション(Getty Images / Red Bull Content Pool)
開幕したバーレーンGP予選でレッドブルのフェルス・タッペンがポールポジション(Getty Images / Red Bull Content Pool)

F1バーレーンGP開幕!やはりレッドブルは最強なのか…角田裕毅は予選11番手…2024年シーズンを占う

 昨年の序盤に活躍したアストンマーティンと後半戦に印象的な走りを披露したマクラーレンは、合同テストでは一発のタイムでは目立った結果は残していない。マクラーレンはオスカー・ピアストリが3日間総合で9番手、アストンマーティンはフェルナンド・アロンソが同じく11番手に終わった。
 だが、これは両チームともC3タイヤで記録されたもの。さらにロングランではトップ3と遜色のないラップを刻んでいたことも忘れてはならない。特にマクラーレンは昨年後半までマシンを開発していたため、2024年の新車の開発が出遅れた状態。昨年同様、シーズン中のアップデートによって、1段階も2段階も早くなる可能性を残している。
 バーレーンGP予選ではアストンマーティンのフェルナンド・アロンソが6番手、マクラーレンのランド・ノリスとオスカー・ピアストリが7番手、8番手をキープしている。
 この5チームによって形成される第1集団に続く第2集団をリードしそうなのが、角田裕毅が所属する 昨年まで「アルファタウリ」と呼ばれ、今年から新チームとしてスタートする「ビザ・キャッシュアップRB」だ。
 チームは昨年の最終戦までコンストラクターズ選手権7位の座をかけて開発を続けていたため、新車VCARB 01は昨年のマシンに比べて大きな進化はない。それでも、昨年の最終戦で角田が予選で自己最高位となる6位を獲得していることを考えると、今後マシンをアップデートさせることができれば、トップ5チームと戦うことが十分可能だ。
 過去2年間、競争力のないマシンに泣かされてきた角田にとって、今年はF1デビューイヤーとなった2021年以来、実力でポイント争いができるシーズンとなるだろう。
 今年のチームメートは、昨年の後半から組んでいるダニエル・リカルド。優勝8回、表彰台に32回上がっている実力者を相手に、角田がどんな走りを披露できるのか。その走りは2024年の結果のみならず、2025年以降のF1のシートをかけた戦いにも大きく影響することは間違いない。開幕戦の予選では、Q3進出まであと0.007秒差の11番手だった。
(文責・尾張正博/モータージャーナリスト)

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