「日本のファンは韓国での大谷夫妻の安全を心配している」韓国メディアがド軍ロバーツ監督への“生卵投げつけ事件”の二の舞を危惧する声に注目

　韓国・ソウルでパドレスとのMLB開幕戦に臨むドジャースの大谷翔平(29)が16日、試合会場の高尺スカイドームで行われた記者会見に出席した。韓国メディアはともに韓国入りした妻の田中真美子さん(27)が観戦する意味を問われた大谷が、照れながら「いい思い出になるんじゃないかなと思う」と返した言葉を大々的に報道。さらにド軍到着時に仁川国際空港で生卵を投げつけ、身柄を拘束された24歳の男性の蛮行を受けて「日本のファンが、大谷や妻の安否を心配している」と伝えた。

　「（妻が）公式戦自体を一緒に来て見るのは初めてですしいい思い出になる」

　一瞬だけはにかんだ大谷の仕草を、韓国メディアは見逃さなかった。
　パドレスとのMLB開幕戦を20日と21日に控える、ソウル特別区の高尺スカイドームで行われた記者会見。その終盤に韓国メディアからこんな質問が飛んだ直後だった。
「結婚されたニュースに世界中のファンが驚きました。初めて妻と報道陣の前に現れて、すっきりした気持ちはあるのでしょうか。そして、なれそめは――」
　韓国三大紙のひとつ『東亜日報』によれば、MVPトリオの1人として、ともにひな壇に並んだ2020年受賞のフレディ・フリーマン(34)から「カモン、ショー。僕も知りたいんだ」と突っ込みを入れられた大谷が、恥ずかしそうに笑ったという。
　同メディアは大谷が返した言葉をこう伝えている。
「詳細は発表……発表したというか（キャンプ中に）インタビューで答えた通りなので、ここで言う必要はないかなと思うんですけれども、（妻が）公式戦自体を一緒に来て見るのは初めてですし、そういう意味ではいい思い出になるんじゃないかなと思うので、そこも含めて、まずは自分のやること、野球にしっかり集中したいと思います」
　もう1人の出席者、ムーキー・ベッツ(31)にからかわれたのか。水原一平通訳(39)が海外メディア向けに訳している間には、やめてくれよ、と言わんばかりのゼスチャーを見せた大谷の左肩を、ベッツが揉むやり取りが会場内の笑いを誘っている。
　大谷が韓国を訪れるのは岩手・花巻東高3年時の2012年に、高校日本代表の一員として出場した第25回AAA世界野球選手権大会以来となる。12年ぶりに韓国へ戻ってきた心境を問われた大谷は、こんな言葉を返している。
「まだ高校生でしたけど、もちろん当時から大好きな国のひとつですし、あのときは台湾と韓国くらいしか行ったことがなかった、という意味でも特別でした。こうしてまた野球で帰って来られてプレーできるのは、自分のなかでも特別だと思っています」
　別の韓国メディア『朝鮮日報』は、このやり取りを引用しながら「妻との初めての海外旅行は、大谷が『大好き』と公言した韓国になった」と伝えた。
「スーパースターの大谷翔平が高尺スカイドームに姿を現した。彼の一挙手一投足がニュースになるなかで、キャンプ中にSNSでサプライズ発表した結婚は衝撃的だった。さらに韓国行きのチャーター便に搭乗する前には謎に包まれていた妻の素顔を明かし、世界中の野球ファンをさらに驚かせた。大谷が結婚した元バスケットボール選手の田中真美子さんを含めた家族が同行できるように、ドジャースは宿泊施設を用意している」
　一方で物騒なニュースも報じられた。
　複数の韓国メディアが、ドジャースが仁川国際空港に到着した15日に生卵を投げつけたとして、韓国当局が16日に暴行容疑で24歳の韓国人男性を拘束したと発表した。