ボクシング界にまたショック!将来を有望視されていた日本ライトフライ級ユース王者の坂間叶夢選手が死去…計量前日に今日18日の初防衛戦キャンセルを発表していた
プロボクシングの日本ライトフライ級ユース王者の坂間叶夢選手(ワールドスポーツ)が17日に亡くなったことが明らかになった。享年20歳だった。詳細はまだ明らかになっていないが、坂間選手はすでに世界ランクにも入っており、将来の世界王者候補として有望視されていたボクサーで、今日18日に後楽園ホールで行われる「LeminoBOXINGフェニックスバトル112」で大木彪楽(20、浜松堀内)と初防衛戦を行う予定だったが、16日に体調不良による棄権が発表されていた。穴口一輝選手がリング禍で亡くなる悲しい出来事に続いての訃報にボクシング界は言いようのないショックに包まれている。
父の一平氏がSNSで報告
世界を狙えるボクシング界の超ホープが天国に旅立った。坂間選手の父でラセンスを取り、試合ではセコンドにもついている一平氏が、17日、自らのXで悲しい報告をした。
「本日坂間叶夢が永眠いたしました。沢山の応援や沢山の愛情を注いで頂きありがとうございました。 試合間隔が短く拳の怪我や最終まで足の痛み止めを打って走れなくてもプールで調整して出場しようと最後までどんなボクサーより頑張りましたが。試合をキャンセルした自分を許せなかったんだと思います」
詳細は不明だが、坂間選手は、今日18日に後楽園ホールで行われる「フェニックスバトル112」で大木彪楽と初防衛戦を行う予定だったが、計量1日前に熱発による体調不良が起き、試合をキャンセルしていた。JBCには16日の夕刻にワールドスポーツジムからの連絡が入ったという。
坂間選手は、都立淵江高の3年生だった2021年に高校生ボクサーとして全日本新人王&技能賞に輝いた超逸材。幼少期の空手、キックボクシングの格闘経験を経て、小学4年からボクシングに転向し、U―15大会で優勝2回、準優勝2回、ジュニアチャンピオンズリーグで優勝1回の実績を残してプロの道へ進んだ。
プロ8戦目となる昨年7月に堀川龍(三迫)と日本ライトフライ級ユース王座決定戦に挑み、8回TKOで勝利。昨年12月26日は、井上尚弥(大橋)が4団体統一王者となったマーロン・タパレス(フィリピン)戦のアンダーカードで、ジョン・ポール・ガブニラス(フィリピン)と対戦し、前半は苦しめられたが、5回に逆転のTKO勝利でデビュー以来9連勝としていた。
スピードとセンスが抜群で、そこにここ数試合はパンチ力が備わりつつあった。すでに寺地拳四朗(BMB)が頂点に君臨するWBAで9位、WBCで15位、IBFで11位と3団体で世界ランク入りしていた。今年は、日本タイトルなどの地域タイトル獲得に照準を絞っていた矢先に、日本のボクシング界の将来を背負うボクサーが天国に旅立ってしまった。
坂間選手の最後の試合となった12月26日のノンタイトル戦の後に行われたセミファイナルでは、賞金1000万円をかけた「井上尚弥4団体統一記念バンタム級トーナメント」の決勝で、日本バンタム級王者、堤聖也(角海老宝石)のベルトに挑んだ穴口一輝選手が、激闘の末、敗れ、試合後、意識不明となり、2月2日に帰らぬ人となった。
そのショックがまだ残り、JBCが、事故の原因究明と再発防止に向けての「事故検証委員会」を立ち上げたばかりだったが、また悲しいニュースがボクシング界を包むことになった。