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メッツに移籍した藤浪晋太郎の開幕メジャーが難しくなった(写真:REX/アフロ)
メッツに移籍した藤浪晋太郎の開幕メジャーが難しくなった(写真:REX/アフロ)

なぜメッツ藤浪晋太郎の開幕メジャー残留が難しくなったのか…また出てきた制球難とマイナー落ち拒否権がない契約

 メッツの藤浪晋太郎(29)の開幕メジャーが厳しくなった。MLB公式サイトなど複数の米メディアが伝えたもの。15日(日本時間16日)のナショナルズ戦では制球が荒れ、一死も取れずに降板するなどここまでオープン戦4試合で防御率13.50と安定感に欠いた。藤波にマイナー落ちの拒否権がないことも不利に働き、メジャー挑戦2年目の開幕はメッツ傘下の3Aシラキュースで迎えることになりそうだ。

 

 藤浪にとって試練の春だ。
 今年2月に335万ドル(約5億円)+85万ドル(約1億2500万円)出来高払いの1年契約でメッツに移籍。その新天地でオープン戦の初戦こそ、わずか10球で三者凡退に抑える好スタートを切ったが、2戦目に二死しか取れずに2失点と炎上、3戦目は立ち直り、2奪三振の三者凡退に抑えたが、15日の4戦目で再び大炎上した。
 ナショナルズ戦で一死も取れず、3四球1死球3暴投3失点と荒れに荒れて、防御率は13.50に急落した。
 米メディアの「ニュージャージードットコム」は「藤浪のメッツでの最初のスプリングトレーニングには多くの混乱がもたらされている。29歳右腕のこの春はビザや個人的な問題で日本に戻ることから始まった。彼は2回のパーフェクトイニングで打たれそうにないように見え、他の登板ではストライクを投げることに苦労した」とバッサリ。MLB公式サイトは、藤浪が「制球難はメカニックの問題」と分析して、テイクバックの際に腕が背中に回りすぎるフォームの修正に乗り出していることを伝えつつ「現時点では335万ドル(約5億円)の契約が保証されているにもかかわらず、藤浪を開幕ロースターに割って入るのは難しいだろう」と、開幕でメジャーに残るのは厳しいとの見立てを記した。
「メッツは40人のロースターにオプション外の投手4人がおり、残りの枠は2つのみとなっている。マイナーリーグのオプションも可能な藤浪を(ロースターに)加えることは、チームから完全に誰かを外すことを意味する。そのため彼はシーズン後にロースターに加わる道筋としてプレーできる3Aシラキュース行きになると思われる」と説明した。
 藤浪はメッツとの契約を結ぶにあたり、マイナー落ちのオプションを除外することができなかった。メッツの開幕メジャーのブルペン枠は8人となる予定で、残りは2枠。前出の「ノースジャージードットコム」によると、そこを藤浪は、マイケル・トンキン、ヨハン・ラミレス、ショーン・リードフォーリー、オースティン・アダムスらと争っており、これらの4投手はマイナー落ちのオプションが除外されているため、もし彼らを開幕メジャーから外す場合には、ウエーバーを介さなければならないため、マイナー(でプレーする)オプションのある藤浪をマイナースタートさせることが濃厚だという。

 

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