元阪神の高山俊が登場し二塁打放つもオイシックス新潟は西武に勝てず開幕3連敗…24イニング連続無得点と打撃不振
1点を追う5回は先頭が出ると、橋上監督はバントで送らせた。二死からインフルからの復帰組の藤原大智、永澤蓮士の四死球で満塁にしたが、知念がセンターフライ。あと1本が出れば状況は変わったが、そのあと1本が出ないのがオイシックス新潟の現在地なのである。「チャンスを作るが、そういう場面になると、向こうはさらに力が入る。配球の勉強すれば打てるようになる。プロのレベルのスピードやキレ、コントロールというものに慣れてくれば、今後は頭を使う部分も教えていく」と橋上監督。
同じく新規参入したくふうハヤテもウェスタン・リーグで4連敗。互いにまだ1勝が遠い状態。くふうハヤテの敗戦を橋上監督に伝えると「ハヤテも難しいよね。失点が多いよね。その点、うちはなんとか投手陣の失点は抑えられている。そこがひとつ光明。失点が抑えられているうちに、なんとか1つ、2つ勝ちたいよね」と返ってきた。
先発の左腕牧野が好投した。昨季BCリーグの信濃グランセローズで12勝1敗で最多勝を獲得し、今季からオイシックス新潟に移籍した。140キロ前後のキレのあるストレートに、スライダー、チェンジアップをミックスさせて、ボールを低めに集める見事なピッチングで6回を2失点に抑えたのだ。
ベンチの上から観戦していて、選手が話をしている声がもろに聞こえてきたが、西武の2番打者の2022年ドラフト1位の蛭間拓哉は「左打者のインコースのストレートはシュート回転してきます。持ち球はスライダーとチェンジアップ」という話を次打者に伝えていた。
3回まで無失点。4回に3番の育成契約の新外国人ガルシアを外角低めのストレート、4番の佐藤龍世を外角低めのスライダーで連続の見逃し三振に斬ってとったのは圧巻だった。そこから3連打を浴びて1点を先に献上、5回には先頭の古川雄大に三塁打を打たれて、続くトップの児玉亮涼にセンター前へ弾き返され0-2とされた。だが、元横浜DeNA、巨人の三上朋也、元オリックスの吉田一将の1イニングずつのパーフェクトリレーで追加点を許さなかった。
開幕投手に指名された元広島の薮田和樹、2戦目のアンダースローの下川隼佑、そしてこの日の牧野と先発の3枚にはメドが立った。だが、「ここからの4、5、6番手が先発を争う状態でいない。3イニングを投げきってくれればいい方」という状況。今日20日、明日21日の西武との2試合は先発がゲームを作ることさえ難しい厳しい戦いを強いられることになる。21日の西武の先発予定は大型右腕として期待の寄せられている6年目の渡辺勇太朗で、また点は取れそうにない。
ただ本拠地開幕となる23日のハードオフ新潟での楽天戦には、薮田が先発、元巨人の陽岱鋼が「4番・DH」で登場予定。
「一度、陽の練習を見たときには、まだ70%くらいの仕上がりだったが、問題がなければ使いたい」
高山、陽岱鋼の3、4番であれば、得点不足の問題も解消できるかもしれない。歴史的1勝を先にマークするのはオイシックス新潟か、くふうハヤテか、どちらのチームになるのだろうか。