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リバプールで存在感を示しているキャプテン遠藤航が北朝鮮"撃破"の先発に立つ
リバプールで存在感を示しているキャプテン遠藤航が北朝鮮"撃破"の先発に立つ

北朝鮮戦を前に遠藤航が語るリバプールで得た「自負」と森保ジャパンへの「影響力」…ロングボール対策も万全

 サッカーの日本代表が今日21日、国立競技場で北朝鮮代表との2026年北中米W杯アジア2次予選に挑む。20日には公式練習が行われ、キャプテンのMF遠藤航(31、リバプール)が、ベスト8で敗退したアジアカップから再出発を期す一戦を背中で引っ張る決意を語った。

 チーム内での話題はマンチェスター・シティ戦

 イギリスから帰国した19日以降で、同じ言葉を何度かけられただろうか。
 北朝鮮戦へ向けた公式練習を終えた直後の取材エリア。戦いの舞台をプレミアリーグからW杯アジア予選へ、モードをリバプールから森保ジャパン、それもキャプテンへ切り替えた遠藤が、自身の周囲で起こっている変化に言及した。
「みんなマンチェスター・シティ戦を見ていたというか、どちらかと言うとみんなの方から『見ていたよ』と話しかけてくる。それくらい影響があった」
 代表のチームメイトやスタッフの記憶に鮮明に刻まれていたのは、リバプールのホーム、アンフィールドにマンチェスター・シティを迎えた10日のプレミアリーグ第28節。勝者が首位に立つ天王山で、遠藤は堂々の先発フル出場を果たしていた。
 それだけではない。中盤の底で群を抜く存在感を放った遠藤は、シティの司令塔、ベルギー代表のケヴィン・デ・ブライネ(32)を制圧。仕事をさせずに途中交代へ追いやり、1-1の痛み分けに終わった試合後にはクラブのサポーターが選ぶPOMに輝いた。
 さらにプレミアリーグが選出する週間ベストイレブンにも名を連ねた遠藤は、世界最高峰の舞台で自身がまばゆい輝きを放っている価値をこう語った。
「そういった大一番に自分が出てプレーを見せている、という状況そのものが、代表を含めた周りの選手たちの刺激になっていると思う。キャプテンの自分にできることはコミュニケーションもそうだけど、所属するリバプールの中心としてパフォーマンスを出し続けていくこと。それが代表でみんなを引っ張っていく意味でも一番なのかなと」
 優勝候補筆頭として臨んだ先のアジアカップで一敗地にまみれた。グループリーグでイラク代表に敗れ、狂わされた攻守のリズムを修正できないまま、準々決勝でイラン代表に逆転負けを喫して、予定を大幅に早める形で開催国カタールを去った。
 昨秋にミャンマー、シリア両代表に圧勝。グループBの首位に立って迎える、北朝鮮との2026年北中米W杯アジア2次予選第3戦が再出発を期す舞台に変わった。
その間に選手ができるのは、所属クラブで結果を出し続けること。リバプールは2月25日のカラバオカップ決勝でチェルシーを1-0で撃破して、今シーズン初のタイトルを獲得した。遠藤は延長戦を含めた120分間にフル出場している。
 遠藤は昨夏の移籍市場が閉まる直前に、ブンデスリーガ1部のシュツットガルトから電撃移籍した。イングランドではほぼ無名で、さらに30歳の選手を補強したリバプールはヨーロッパ中を驚かせた。実力で定位置をつかむまでの過程を、遠藤はこう振り返る。
「個人的には追い求めてきた環境に身を置けている、と思っている。そのなかで、自分としてはいつも通りにプレーしている感じですね。もちろん周囲の味方との関係性を含めて、試合に出場するたびによくなっている、という実感もあります」
 イラン戦ではロングボール攻撃とフィジカル勝負を繰り返されて苦杯をなめた。日本が弱点をさらけ出したイラン戦を、間違いなく北朝鮮も把握している。
加えて、北朝鮮もフィジカルの強さを前面に押し出した戦いを伝統とする。20日に行われた公式会見。日本を相手にロングボールを多用するのか、と問われた北朝鮮のシン・ヨンナム監督は、表情をほとんど変えずにこう答えている。

 

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