“水原通訳スキャンダル”の渦中で大谷翔平はなぜ沈黙を続けるのか？米LA地元紙が「大谷よ。この状況に言及せよ。大人になれ！」と厳しい提言

　今回の問題について「（弁護士の発表通りに）水原氏が大谷のお金にアクセスしたのであれば、大谷が資格のある会計士を雇うことせず、彼は資金管理に無関心だったことを意味する」とした上で、「この説明の信憑性は、その後の（ESPNの記事による）暴露のために現在は疑問視されている」と指摘した。
　同記者は、ESPNの記事を引用して水原氏と大谷の広報の発言が1日でコロっと変わった経緯を説明。「なぜ話が変わったのか。少なくとも、この矛盾する話の内容は、広報の問題によって作り上げられた。アスレチックスの中継アナウンサーのダラス・ブラデン氏が、Xで『賭博を行ったのが大谷で水原が“身代わり”になったのではないか』と投稿したほど状況は悪化した」と続けて、コメントを出さない大谷に対して「彼の沈黙が憶測に拍車をかけている」と問題視した。
　同記者は、大谷がこれまでもメディアを遠ざけるために、代理人のネズ・バネロ氏や、ドジャースのチーフ・マーケティング・オフィサーであるロン・ローゼン氏らの助けを借りてきたことを批判し、韓国での試合後の様子をこう伝えた。
「大谷のロッカーの前には2人のドジャース職員が立っていた。大谷はリュックを背負い広報部のジョン・ワイズマン副部長にダイニングルームへとエスコートされた」
　そして同記者は今後の展開を「大谷は彼の物語について話すことはないだろうし、何も知らない人々によって語られることになるだろう。彼の世間的なイメージはこの物語が消え去ってくれることを願う人々によって預かられている。だが、そう（消え去ること）はならない。球団やリーグ関係者は『ここで話すことは何もない』と語り、『大谷が被害者だ。この一件は終わった』と説明したが…」と予測した上で、こう訴えかけた。
「この種の物語は、何年も生き続け、次の展開や、次の新事実の発覚によって時折、蘇ってくる。大谷は、この状況について言及しなければならない。もう二度とこうしたことが起きないように確認をしなければならない。彼は周りにいる仲間についてもっと注意深くならなければならない。彼は、公の場で自分をどう見せるかをコントロールしなければならない。なぜならスキャンダルはパフォーマンスに影響するからだ。フィールド内で子供のままでいるために彼はフィールド外で大人にならなければならない」
　つまり、沈黙を続けている大谷に対して記者会見を開き、数々の疑問点が浮上しているこの問題についての真実をしっかりと説明せよ、と呼びかけたのだ。
　チームは、この日、チャーター機で韓国ソウルから米国ロスに到着した。2日間の休養を経て24日からエンゼルスとのオープン戦を3試合行い、28日からカージナルスとの本拠地開幕戦を迎える。それまでに大谷はなんらかのコメントを発表するのだろうか？