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森保ジャパンはホームで北朝鮮に1-0で勝利したがアウエー戦が宙に浮いた(写真:松尾/アフロスポーツ)
森保ジャパンはホームで北朝鮮に1-0で勝利したがアウエー戦が宙に浮いた(写真:松尾/アフロスポーツ)

どうなる?!北朝鮮戦(26日)の中止で森保ジャパンがまさかの解散…没収試合となる可能性も

 今後に関して、JFAは公式HP上で次のように説明している。
「本試合の取り扱いに関しては今後、FIFA の然るべき委員会に付託され、さらなる決定が下されるという通達を受けました」
 もっとも、選択肢は延期か没収試合かの二者択一となったと言っていい。
 公式戦であるW杯予選を含めた代表同士の国際Aマッチは、原則としてFIFAが定める国際Aマッチデー(IMD)期間内に行われる。3月のIMDは26日で終わり、次は6月3日から11日までの9日間となる。しかし、日本はともにW杯アジア2次予選となるミャンマーとのアウェイ戦が6日、シリア代表とのホーム戦が11日にすでに入っている。
 ひとつのIMD期間内に行える国際Aマッチの上限が、原則として「2」であることを含めて、スケジュール的な余裕はない。次のIMDとなる9月からはアジア最終予選が始まるため、レギュレーション上では6月のIMDまでにアジア2次予選を終わらせなければいけない。こうした状況から、アウェイ北朝鮮戦を組み込むのは実質的に不可能となる。
 必然的に没収試合の可能性が高くなる。その場合は日本の不戦勝として3-0のスコアが記され、無傷の4連勝でアジア最終予選への進出が決まる。ただ、北朝鮮側がホーム開催権の返上を申し入れた理由を、FIFAが突っぱねることが前提となる。
 仮に「人食いバクテリア」が平壌開催を返上した理由だとすれば、選手団を日本へ向かわせ、さらに滞在を延ばして日本国内での代替試合開催を申し入れた一連の行動とつじつまが合わない。つまり現段階で、北朝鮮側の論理は破綻していると言っていい。
 北朝鮮を巡る問題は、もちろん今回の一件だけにとどまらない。
 例えばなでしこジャパンと北朝鮮女子代表がホーム&アウェイ方式で対峙し、最終的に前者が五輪切符を獲得した2月の女子サッカーのパリ五輪アジア最終予選。一時は平壌で決まっていた第1戦の再考をAFCから求められた北朝鮮側が、第三国の試合会場がサウジアラビアのジッダに決まったと正式発表したのは第1戦のわずか3日前だった。
 前代未聞のドタバタ劇がまだ記憶に新しいなかで、森保ジャパンでも異例の“ドタキャン”で大混乱を引き起こした。活動日数に限りがある代表チームで、試合を含めて4日間が失われる代償は決して小さくない。北朝鮮側に対して協会同士で断固たる態度で臨むのか、と問われたJFAの田嶋幸三会長(66)は21日の段階でこう答えている。
「もちろん対応はしますが、まずはジャッジメントが出てからにしたい」
 上限の4期8年を務めた田嶋会長今期限りで退任し、すでに会長予定者に選出されているJFAの宮本恒靖専務理事(47)が今日23日に第15代会長へ就任する。現役時代は日本代表のキャプテンを務めた“ツネ様”の最初の大仕事が北朝鮮への対応となる。
(文責・藤江直人/スポーツライター)

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