「水原氏に調査への協力は強要できず大谷にも拒否権がある」…MLBが大谷&水原氏を巡るスキャンダルの調査を正式スタートも問題点を米メディアが指摘
また20日の開幕戦の後にクラブハウスで水原氏が「私はギャンブル依存症。すべての責任は私にある」と懺悔。ドジャースのCEOが「大谷の口座から送金された」という説明を加えると、大谷は初めてそれを耳にしたようなリアクションを見せたという。
だが、大谷が沈黙を守っているため、本当に大谷は借金を肩代わりしなかったのか、何も知らなかったのか、水原氏が大谷の口座に勝手にアクセスして窃盗することが可能なのか、などの数多くの矛盾点が指摘された。
ロサンゼルスタイムズ紙が取材した賭博法の専門学者でカリフォルニア州ギャンブル問題評議会の共同設立者であるI・ネルソン・ローズ氏は「違法賭博だと知りながら借金を返済した場合、連邦法によって厳しく罰せられる可能性がある。前例を見ると、違法なギャンブラーが借金を回収するのを手伝うなら、その人は実際にギャンブルのビジネスをしていることになる」との見解を示した。
もし大谷が違法賭博の返済と知って水原氏の借金を肩代わりした場合、大谷も罪に問われるというのだ。もちろん弁護団が明かしたように大谷は何も知らず水原氏が大谷の口座に不正アクセスをしてお金を窃盗したのであれば大谷に罪はない。
ESPNは「当局が窃盗容疑を捜査しているかどうかは不明のまま」とし、「大谷氏の代理人は木曜日にこの申し立てを正式に法執行機関(FBIや警察など)に提出したと述べたが、どの当局(FBIや警察など)に提出されたかは明らかにしなかった。複数の情報筋がESPNに語ったところによると、カリフォルニア州捜査局もFBIも、この事件の調査に乗り出していないという」という現状を伝えた。
同メディアによると、ロサンゼルス市警とロサンゼルス郡とオレンジ郡の地方検事局の広報担当者は、「捜査はしていない」と述べ、「連邦政府の問題である可能性が高い」と指摘したという。そのカリフォルニア州中央地区連邦検事局は、ESPNの取材に対してのコメントを控えている。MLBの調査の行方に注目が集まる。