本当は水原氏が邪魔だった?ド軍ロバーツ監督が語る水原氏解雇が大谷翔平にもたらす意外な効果とは?…「緩衝材がなくなりチームに溶け込める」…アイアトン新通訳を「秘密兵器」と評価
ドジャースのデーブ・ロバーツ監督(51)は26日(日本時間27日)、違法賭博問題で水原一平氏(39)が解雇された問題が大谷翔平(29)に与える意外な波及効果について説明した。同監督は、水原氏を介してのコミュニケーションを「難しかった」と振り返った上で「緩衝材がなくなり翔平はチームメートに溶け込みやすくなった」と断言。またデータ野球に精通している新通訳のウィル・アイアトン氏(35)を「秘密兵器だ」と評価した。
「緩衝材がなくなったことがチームメートとの関係構築の助けに」
水原氏に裏切られたショックなのか。はたまた、水原氏のサポートがなくなった影響なのか。韓国で行われたパドレスとの開幕戦で今季初ヒットも初打点も初盗塁も決めた大谷が28日(日本時間29日)に待つ本拠地開幕戦を前にエンゼルスとの3試合のオープン戦をノーヒットのまま終えてしまった。
25日(日本時間26日)には、全米を揺るがしたスキャンダルについて会見を開き、6年半もの間、タッグを組んできた水原氏に、騙され、嘘をつかれて口座から450万ドル(約6億8000万円)を盗まれたという衝撃の裏切りを告白している。
だが、ESPNなど複数の米メディアの報道によると、ロバーツ監督は、「ただの通訳と言うわけではなく、コーチ、チームメートの中間にある人間で、球場内外で二刀流スターが必要としたすべてにおける世話役だった。大谷とコーチの調整役となり言葉の壁をなくす橋渡し役となってきた」水原氏がいなくなったことによる意外なプラス効果を口にしたという。
「(水原氏という)緩衝材がなくなったことがチームメートとの関係構築の助けになるだろう。すでに私はそれを目にしている。この数日、私はショウヘイが、これまでよりもっとチームメートと関わるようになったと思うし、それは良いことだと思う」
ロバーツ監督自身も、キャンプ、オープン戦、韓国での開幕シリーズと戦う中で、大谷との会話には常に水原氏を挟まねばならず「難しい」と感じていたという。
ロサンゼルスタイムズ紙によると、アーロン・ベイツ打撃コーチが「コミュニケーションは、とても滑らかにいった」とコメント。複数のコーチが、大谷とダグアウト、クラブハウスでより直接会話を持つようになり、彼らは、水原氏がいた時よりもより英語で大谷と話している。ロバーツ監督は「我々は彼がどれだけ英語を分かっているかに驚かされると思う。そしてそれは良いことだと思う」と大谷の英語力を評価している。
チームメートも大谷をバックアップしようと積極的に声をかけている。
開幕シリーズでは「3番・一塁」で出場してきた2020年のナ・リーグMVPのフレディ・フリーマンは、大谷の会見を聞いた上で「大谷を支持する」と断言。
「そのこと(一連のスキャンダル)について彼が話すことができたのはよかったと思う。彼は問題に対する答えやメディアに話せるだけの明確さを示したかったと思う。彼にとっては胸の苦しみを打ち明けられてよかったと思う。今後もしっかり対処できるだろう」