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MLBのマンフレッドコミッショナーが大谷を襲った賭博スキャンダルの調査について注目発言(写真は2021年の特別表彰時のもの/AP/アフロ)
MLBのマンフレッドコミッショナーが大谷を襲った賭博スキャンダルの調査について注目発言(写真は2021年の特別表彰時のもの/AP/アフロ)

MLB最高トップが注目発言「大谷翔平の発言の検証が重要でそれは簡単だ」…水原氏の“賭博スキャンダル”を調査中「スピード決着を願う」とも

 メジャーリーグ機構(MLB)の最高トップであるロブ・マンフレッドコミッショナー(65)が28日(日本時間29日)、MLBネットワークの人気司会者クリス・ルッソ氏がホストを務める「ハイヒート」というラジオ番組に出演。ドジャースの大谷翔平(29)の元専属通訳の水原一平氏(39)が違法賭博の借金を作り、その返済のために大谷の口座から450万ドル(約6億8000万円)を盗んだ容疑で解雇された一連のスキャンダルについて初めてコメントした。すでにMLBはこの問題の調査をスタートしているが「大谷の発言の検証が重要でそれは簡単だ」との調査方針を明かし、調査のスピード決着を望んでいることを訴えた。

 「必ず事実をつきとめる」

 注目の発言だった。
 米球界を揺るがしている今回の“スキャンダル”についての調査を始めていることを発表しているMLBの最高トップのマンフレッドコミッショナーがラジオ番組に出演して具体的な調査方針を初めて明かしたのだ。
「ストーリーの展開を考えると大谷氏の発言を検証することが試合の完全性についてファンに保証する上で重要だ。それは本当に簡単なことだ」
 マンフレッドコミッショナーが示す大谷の発言とは、25日(日本時間26日)に大谷がドジャースタジアムで取材対応した約12分間の声明。
 大谷は「僕自身は、何かに賭けたりとか、誰かに代わってスポーツイベントに賭けたりとか、それをまた頼んだりしたことはないですし、僕の口座からブックメーカーに対して誰かに送金を依頼したこともまったくありません」と断言。違法なスポーツ賭博への関与を全面否定した。
 今回のスキャンダルは、連邦当局が違法ブックメーカーを運営しているマシュー・ボウヤー氏を捜査している過程で、大谷の口座から450万ドル(約6億8000万円)もの大金が振り込まれていることが発覚。その情報をつかんだESPNが取材に動き、当初、大谷の代理人事務所も、水原氏も「大谷に借金を肩代わりしてもらった」とし、水原氏が「大谷と2人で大谷のパソコンを開いて口座にログインして8、9回に分けて50万ドル(約7500万円)ずつ送金した」と説明していた。
 だが、翌日に大谷の代理人事務所と水原氏が発言を撤回。「大谷は何も知らなかった」とし大谷の弁護士は、「大谷が大規模な窃盗被害にあったことが判明したので、この問題は当局に引き渡した」との声明を発表していた。だが、代理人事務所の広報担当は水原氏の発言が180度変わったことに疑念が浮かんでいた。
 MLBルールでは、もし大谷が自らがかかわる試合の野球賭博に賭けていたなら永久追放。自分の試合でなくとも野球賭博に賭けていたなら1年間の出場停止処分が科せられるところだったが、大谷は会見で、それらの不安を払拭した。
 そして大谷は水原氏に「嘘をつかれていた」「勝手に口座にアクセスされてお金を盗まれた」という衝撃的な真相を明かした。違法賭博による借金が膨らんだ水原氏に450万ドル(約6億8000万円)ものお金を盗まれたことをハッキリと伝え、韓国の第1戦の試合後のミーティングで水原氏が告白し、その後ホテルで1対1で話を聞くまで、事務所との連絡など、すべてを嘘で塗り固められて騙されて「何も知らなかった」という経緯を丁寧に説明した。

 

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