GT開幕戦勝利の巨人阿部監督「最高ですねえ」に賛否…G党は歓喜も「監督の言葉としてはいかがなものか?」の苦言も
そして昨季のリーグワーストの救援防御率3.83が示す、チームの弱点だったブルペンが完璧に機能した。戸郷を100球きっかりで6回で降板させると7回はドラフト1位のルーキー西舘、8回は左腕の中川、9回は右足を痛めて開幕に間に合うかどうかが懸念されていた大勢の3人が1本のヒットも許さずに無失点リレー。大勢は最速158キロをマークした。点差はあったが、3人共に怖がらずにストライクゾーンで勝負にいっていたのが印象的だった。加えてブルペンには、阪神から移籍したケラーもいる。今季の巨人は「魔の7回」、「魔の8回」という言葉とは無縁になるのかもしれない。
阿部監督は、「初登板で3点ありましたし、初登板とは思えないようなすごくいい内容だった。本人は緊張したみたいなんですけど、(今後は)もっと厳しい場面で投げなくちゃいけないピッチャーだと思っていますので今後につなげてもらいたいなと思っています」と、今後の西舘の起用法についても触れた。
オープン戦では先発起用していたが、ドラフトで引き当てた時からセットアッパー構想があったのだろう。
西舘は、前川を落差のあるカーブで捕邪飛、坂本をストレートでスイングアウト、木浪を150キロのストレートで三ゴロに打ち取った。大学時代の武器だったクィックモーションと、150キロを超えるストレートと落差のあるカーブの緩急で初見の虎打線を翻弄した。各打者、各球団が一回りするまでは無敵でいられるかもしれない。
「最高です(ねえ)」の場内インタビューに賛否は生まれたが、阿部監督が最後に語った言葉は悪くはなかった。
「本当にジャイアンツファンもタイガースファンもすごく盛り上げてくださってありがとうございました」と、虎党にも、リスペクトの念を伝えた上で、こう続けた。
「今日勝つためだけにやっていませんので。今日は今日、明日は明日。少しだけ余韻に浸ってすぐに切り替えて明日からまた精一杯やりますので是非応援してあげてください」
今日の先発は巨人が左腕のグリフィン。阪神は昨季12勝2敗とブレイクした左腕の大竹。青柳対策に左打者を6人並べた阿部監督は、左腕の大竹に対してどんな打線を組むのか。注目の伝統のGT戦の第2幕のプレーボールは午後2時だ。
(文責・RONSPO編集部)