シカゴ地元紙が「大谷に勝った」と報じた“防御率0.00男”今永に早くも「カブスエース論」が急浮上
カブスの今永昇太(30)が7日(日本時間8日)、本拠地のリグレーフィールドで行われたドジャース戦にメジャー2度目の先発マウンドに立ち、4回までをわすか43球で2安打無失点に抑えたが、2時間51分の雨天中断があったため、勝利投手の権利を1イニング残し無念の降板となった。また日米通じて初対戦となった大谷翔平(29)とは、三振と三塁邪飛で今永が圧倒した。試合再開後に大谷は、三塁打、二塁打と放ったが、試合はカブスが8-1で快勝した。地元メディアは今永エース論を唱え始めた。
今永はカブスにとって危険な武器になる
ハイライトはいきなり1回に巡ってきた。
一死走者なしで日米を通じて初めて今永vs大谷が実現したのだ。カウント3-1とボールが先行したが、フルカウントから9球目に94.4マイル(約151.9キロ)の速球を高めゾーンに投げ込むと、大谷のバットは空を切った。2度目の対戦は3回二死走者なしで、この時は、2球続けて高めを使い、大谷は三塁ファウルフライに倒れた。MLB公式サイトによると、この日の今永は、ストレートで8度の空振りを奪っている。
地元のシカゴサンタイムズ紙は「カブスの左腕は期待された同郷の大谷翔平との対戦でも勝った」と表現した。
今永はストレートを軸に、スター集団の揃ったドジャース打線をわずか2安打、無四球、無失点で4回を投げ切り、鮮烈デビューを飾ったロッキーズ戦に続く、2試合連続の勝利へまい進していたが、その裏のカブスの攻撃時に雨脚が強くなった。雨天中断となり、それは2時間51分にも及び今永の肩、肘へ影響を及ぼすために無念の降板となった。
それでも前出のシカゴサンタイムズ紙は「プレーができないコンディションとなる前、今永は12アウトを取るのに43球だけを必要とし、コロラド・ロッキーズを相手に6回無失点を投げたデビューの上にさらに成績を築き上げた」とし。「2度の先発で12打者から三振を奪い、四球がない。彼は相手打者を打率.114に抑え、米国野球の表と裏、そして彼が対戦するチームの傾向を学びローテーションの鍵の一一人になろうとしている」と評価した。
同紙によるとクレイグ・カウンセル監督は「ショウタは素晴らしかったと思う。(本拠地)開幕戦で見たもので、彼が優れていることをやり遂げ、最も重要なこととしてストライクゾーンを投球で埋め込んでいた」と分析した。
ハッキリと「今永は次のエースになれるか?」のタイトルで今永エース論をぶちあげたのは地元のシカゴトリビューン紙だ。
「ジャスティン・スティール(昨年16勝5敗)がハムストリングの故障で開幕に間に合わず、今永がカブスのエースの役割を担うと見なす考えが出ている」とし、「スティールやジェイムソン・タイヨン(2022年に14勝5敗)の故障がなかったとしても、シーズンを始める上で、カブスの投手陣には多くの疑問があった。今永の2度の先発を見る限りエースになる準備が整っているように見える。彼は、日本でやっていた時よりも1日休みを少なくした間隔で登板することにも順応しているようだ」と報じた。
同紙によると、カウンセル監督は「、彼は日本で長い間投げてきたことで修正の引き出しを多く持っているため、若い選手よりもそうしたことを早く学んでいくだろう。そして初めてこうしたことに直面する選手たちよりも、おそらく少しばかり早く、彼はその能力を使って修正していくだろう」と、今永の修正、対応能力を称えている。
同紙は「まだ小さなサンプルだが、今永の序盤の成功はこの左腕投手から何がもたらされるかを示しているのかもしれない。相手打者のスイングにさらに慣れて、試合の準備をしていく中で打者の映像を見て取り組むことで今永はカブスにとっての危険な武器となるかもしれない」と続けた。