「31歳の遠藤航は前半ボールを失い続け観客は不満を募らせた」精彩欠いたリバプール遠藤を地元メディアが酷評
リバプール専門メディアの『LIVERPOOL.COM』も、遠藤に最低タイの「5」をつけた上で、45分間のパフォーマンスを次のように寸評した。
「シュートがクロスバーを叩いた場面もあったが、遠藤は中盤の底で苦戦し続けた。日本代表のキャプテンは肉体的にも精神的にも疲れているようで、このポジションで必要な強度に見合うプレーを見せられなかった。さらに彼はボールを握りすぎるプレーも多く、試合を優位に進める上で何が求められているのかを十分に予測していなかった」
別の地元メディア『LIVERPOOL ECHO』も、最低タイの「4」をつけた遠藤を「観衆の怒りを高めた」と酷評した。さらに今シーズン限りで退任するクロップ監督のフィナーレを、アタランタ戦から急降下をたどるチーム状態になぞらえて悲観的に伝えた。
「プレミアリーグ優勝を含めたタイトル獲得の望みが、大きな打撃を受けてしまった。ユルゲン・クロップの時代は、失望の結末に近づいているように思えてならない」
さらに視聴者が投票する採点(10点満点)の平均で「プレイヤー・オブ・ザ・マッチ」を選出している、イギリスの公共放送『BBC』のランキングでも遠藤は「3.40」と、先発した11人のなかで7位タイの数字にとどまった。これまでいい意味で驚きを与えて、高い評価を獲得してきた遠藤だからこそ、各メディアで軒並み厳しい評価が下された。
この日は日本代表DF冨安健洋(25)が所属するアーセナルも、アストン・ヴィラに0-2で敗れた。この結果、前日にルートン・タウンに5-1で圧勝していた、プレミアリーグ3連覇中のマンチェスター・シティが勝ち点73で首位に浮上。同2ポイント差でアーセナルとリバプールが追い、得失点差で前者が2位、後者が3位となっている。
マンチェスター・ユナイテッドと2-2で引き分けた、7日の前節に続いて勝ち点を落とした。終盤戦に入っての失速にクロップ監督は何を思うのか。イギリス紙の『Daily Telegraph』が、ドイツ出身指揮官の敗戦後のコメントを伝えている。
「最後までゴールを奪えなかった。それがいま現在のわれわれの姿だ。今日の黒星を本当にゴミのように感じている。それを処理するのに少し時間が必要だと思う」
リバプールに残されているプレミアリーグは6試合。敵地でフラムと対戦する21日の次節の前には、アタランタのホームに乗り込むヨーロッパリーグ準々決勝第2戦が18日に待っている。リバプール、そして遠藤がシーズンの正念場を迎えた。