え?ボロカスではなく称賛?!「山本由伸は破壊的なスプリットを持つ“ぞっとする”投手だった」…攻略成功も争奪戦で“ふられた”メッツ地元メディアや投げ合った43億円左腕は意外な反応
同紙は、さらに山本を「彼はこれまでのところ野球のあらゆるものを織り交ぜた投球をしている。ここ3試合の防御率は1.80で、WHIPは1.06で5四球しか出さずに30三振を奪っている。速球、スプリッター、カーブは、ある場面で非常に素晴らしかった。彼は能力を持っているが、いくらか修正が必要となる。メジャーはNPBに比べて状況が異なる。公式球は(NPBより)大きく、遠征の移動は(3つの時差があり)厳しく日程もタフ。率直に言って打者も(NPBより)はるかに優れている」と分析した上で、ドジャースのアンドリュー・フリードマン編成本部長のコメントを紹介した。
「彼はとても才能があり、まだ若く成長し向上しようとする正しいメンタルを持っている。今はメジャーのスケジュールや環境に慣れるプロセスにあり、よくやっている。序盤には投球メカニクスの修正に取り組み、とてもよい状態にある。彼が今後どれだけ良くなることができるかという信念をただ強めていくだけだ」
また同紙は、ナ・リーグの某スカウトの本音も取材している。
「大丈夫だろう。彼は打者を学び、ストライクゾーンに投げ込み、(メジャーの打者の)アグレッシブさに慣れてきている。彼の用心深さは誰にも負けない。何も心配していない』
同紙によると、オフの争奪戦で山本の評価に反対意見を述べる声はほとんどなかったという。何人かは、制球に疑問を持ち、3億ドル(約462億円)のオファーを出した6チームのひとつのア・リーグ球団の某スカウトは、「山本は先発3番手にすぎないと見ている」と明かしていたというが、同紙は、「彼の能力を褒め称えた人々は彼がスター選手にならなければショックを受けるだろう」と記した。
ニューヨークデイリーニュース紙は、「山本はメッツが持っているだろうと考えていたほとんどのものを持ち合わせていた。直球には球速と伸びがあり、変化球はプレート全体を捉え、メッツから、しばしば空振りを奪い、それは18球に達した」と称賛した上で、投げ合った先発左腕のショーン・マナエアの山本評を紹介した。
「彼はぞっとする投手だった。とても厳しい球を投げて、スプリッターは破壊的だ。彼を今夜目にすることができてよかった」
マナエナは昨年オフにジャイアンツからFAで2800万ドル(約43億円)の2年契約でメッツと契約を結んだ通算66勝の32歳の左腕。アスレチックス時代の2018年にはレッドソックス戦でノーヒットノーランを記録している。
同紙は「山本の北米における挑戦は完全にスムーズにはいっていないが、リーグで成功を収めるだけのものを持っていることは明らかだ」と認めた上で、「彼がロサンゼルスよりもニューヨークを選んでいれば、メッツの運命を変えられたかもしれないが、今回メッツの勝利は1人の選手で勝利は導けないことを示している」と皮肉をつけ加えた。
山本の戦績は5試合で22回を投げて1勝1敗、防御率4.50、30奪三振となった。