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ゴジラ超えのメジャー通算176号を放った大谷はベンチでド軍ナインの祝福を受ける(写真・AP/アフロ)
ゴジラ超えのメジャー通算176号を放った大谷はベンチでド軍ナインの祝福を受ける(写真・AP/アフロ)

米地元紙が176号の大谷とゴジラの比較論…「プレーオフ活躍部門では大差をつけられている」

 ドジャースの大谷翔平(29)が21日(日本時間22日)に本拠地で行われたメッツ戦で松井秀喜氏の持っていた日本人メジャーリーガー通算最多本塁打を更新する176号を放った。3回一死一塁からの8試合ぶりとなる先制の5号2ランが記念すべきメモリアルアーチとなった。全米メディアも大谷の“ゴジラ超え”を速報で伝えた。松井氏との比較論も論じられロサンゼルスタイムズ紙は、2009年のワールドシリーズでMVPを獲得するなど“プレーオフ男”だった松井氏と、プレーオフ進出経験のない大谷の決定的な違いを指摘した。なお試合はドジャースが連敗を3で止め10―0で圧勝した。

 8試合ぶりの5号先制2ランがメモリアル

 日曜日のドジャースタジアムを埋めたファンが総立ちになった。球場にいる誰もが特別なアーチであったことを知っていた。0-0で迎えた3回一死一塁。31歳の右腕エイドリアン・ハウザーが投じた2球目の甘いスライダーを見逃さない。フルスイングでとらえた打球は、ライトスタンドの中段まで飛んでいった。“ゴジラ超え”の176号。ベンチではテオスカー・フェルナンデスが、ひまわりの種を振りまいて大谷を祝福した。
 米メディアは速報でメモリアルアーチを伝えた。
 米ヤフースポーツは「大谷が松井秀喜氏の日本出身選手によるMLBの通算本塁打記録を抜く」との見出しを取り「もう1つMLBの記録帳に彼の名前を残すことになった」と報じた。
 同サイトは「松井氏は(日本選手)最高位の数字を残して2012年を最後にMLBを去り、それ以来、本当の(本塁打記録への)挑戦者はほとんどいなかった。米国に移籍したほとんどの日本選手は投手で多くの打者はイチロー・スズキのようなパワーよりもコンタクトを優先するタイプだった」と説明。
「大谷は明らかに例外だ。ドジャースのスーパースターはすべてに秀でていることで知られているが、彼のパワーは、他のわずかな選手たちのようにMLB全体の中でも際立っている」とし、日本人メジャーリーガーとして初の本塁打タイトルを獲得していることを紹介した。
 MLB公式サイトは「大谷は野球界で可能だと我々が考えられることのすべてを変えてきたように、彼のキャリアにおける水準もアップしてきた。今彼はMLBにおける日本人強打者の素晴らしさにおいて新しい水準を定めた」として通算176号本塁打を伝えた。
 同サイトは、松井氏の祝福コメントを紹介した。
「彼の存在の大きさ、選手としての素晴らしさを私の数字と比べる必要はまったくないと思います。ファンの皆さんがそれぞれいろいろ予想して楽しめばいい、と思いますし。私は彼の良い状態でのプレーを応援したいなと思うだけです」
 そして「大谷が日本出身のMLB通算本塁打数で単独トップとなったことで、ここからの疑問は、彼がこれからどれだけ本塁打を加えていくかだけとなる」とした上で、デーブ・ロバーツ監督の「松井秀喜氏は素晴らしい野球選手であり、素晴らしい本塁打を打つ打者でありワールドチャンピオンだ。私はショウヘイが彼を敬服していたことを知っている。だから彼が、この記録を上回ったことはとても大きなこと。そして私は、今後、ショウヘイの前に存在する記録は何であれ、それをすべて打ち倒していこうとするだろう」というコメントを取り上げた。

 ジョークを交え、大谷は、次の目標として「ロバーツ監督の記録(シーズン7本塁打)を抜くこと」と語ったが、同サイトも「(越えていこうとする)記録の1つはロバーツ監督が実際に持っている。大谷のドジャースでの5号は、その歴史の中で日本出身選手の野茂英雄氏のそれ(4本)を抜くものでもあり、ロバーツ監督の記録まで2本差で追っている」と、その記録について取り上げた。
 また先発して8回を無失点に抑えたエース、タイラー・グラスノーの「すごいことだ。私がここでプレーしている間に彼はもっと多くの記録を手にしていくだろうと確信している。彼は本当に優れた選手だ」との祝福談話も紹介している。
 松井氏と大谷の比較論を展開したのは地元紙のロサンゼルスタイムズ紙だ。

 

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