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いよいよ2日後に迫った井上尚弥vsネリの東京ドーム決戦(写真・山口裕朗)
いよいよ2日後に迫った井上尚弥vsネリの東京ドーム決戦(写真・山口裕朗)

ネリが勝つなんて誰が言った?「井上尚弥は地球上で最も完成度が高い」…米権威誌「ザ・リング」で勝敗予想した20人の元世界王者&専門家全員がモンスター勝利を支持した理由とは?

「過去に1敗しかしていないネリには良いチャンスがある。井上と同じく堅実なパンチャーで、お互いに傷つけ合う能力を持っている。おそらくネリは、井上を立たせて接近戦に持ち込むと思う。互いに手数の多い試合になるだろう。サウスポーのネリの左ストレートは有効かもしれないが、それは、井上の右ストレートに対してガードが空いた状態になる。前半は接戦になるかもしれないが、後半に井上が少しずつ近づき、左フックをネリのボディに決めて7ラウンドくらいにダウンさせてしまうと思う」
 元IBF世界スーパーウエルター級王者のラウル・マルケス氏(米国)は、「ネリが井上に贈るものは何もない。ネリは殴られるためにそこにいて、井上もいつでも彼をKOできる」と5ラウンドKOを予想。元WBC世界スーパーウエルター級王者のセルヒオ・モラ(米国)は「凄い戦いになるとは思うが、井上がストップする。ネリは素晴らしいボクサーパンチャーだが、井上は史上最高のパンチャーだ。井上の後半TKO勝ち」と予想した。 
 一方で判定決着を予想する意見が2人だけいたが、その一人が、元3階級制覇王者のデューク・マッケンジー氏(英国)だ。
「2人のパンチャーが直接対決するならノックアウトの決着が保証されるはずだが判定になると思う。井上はノックアウトのエキスパート。2階級で4団体統一王者となった彼には有利なオッズが出ている。彼は単なるヘッドハンターではなく、野蛮なボディパンチャーであり明らかな欠点はない。どちらの手でも激しく攻撃できる。ただネリに大番狂わせをやってのけるチャンスがないわけではない。そのためには井上が打ち合いに来たときには、アウトボクシングをし、井上がアウトボクシングに出たときには、打ち合う必要がある。ネリが最終ラウンドのゴングを聞くことができるかどうかは問題だが、私は井上の判定勝利だと見ている」
 ちなみにもう一人の判定決着を主張しているフリーライターのマーティ・マルカヘイ氏は、その理由をこう説明している。
「井上は地球上で最も完成度の高いボクサーであり、並外れたフィニッシュスキルを持つ最も危険なファイターだ。ネリは井上にとって文字通り最大の挑戦者であり(日本での直近の2試合でPEDを使用し、体重超過をした)、井上が序盤に慎重に戦わなければ番狂わせを起こす可能性もある。しかし、井上のボクシングIQに問題はない。序盤は時間をかけてジャブやサークリングをしてネリを苛立たせ欠点を探す。井上は、ドネアとの対戦でパンチを浴びたが、フラッシュに巻き込まれた場合、彼は足を使いトラブルを避ける。ラウンドが進むにつれて井上のパンチ力と精度も上がり、チャンピオンシップラウンド(11、12回)で、2度のダウンを奪い、3ポイント以上の差をつけた判定勝利を収めるだろう」
 ネリの誘いにのって序盤に井上が打ち合いに応じた際に生じる危険性を示唆したが、同氏の結論の通り、モンスターのコンピューターが狂うことはないだろう。
(文責・RONSPO編集部)

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