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次戦の対戦候補グッドマン(左)はネリ戦後にリング上で井上と握手した(写真・山口裕朗)
次戦の対戦候補グッドマン(左)はネリ戦後にリング上で井上と握手した(写真・山口裕朗)

「井上尚弥に勝つ方法はわかっている」井上の9月の対戦候補IBF&WBO世界1位の“刺客”グッドマンが豪語

 IBFとWBOのランキング1位にいるグッドマンは、18勝(8KO)無敗の戦績を持つ1998年10月、豪州生まれの25歳。身長、リーチとも1m69と発表されているが、井上と並んでもほとんど体格は変わらなかった。オーソドックススタイルでジャブから試合を組み立てるストレートパンチャー。そのKO率が示すようにネリのような一発で仕留めるパンチ力はなく、遠い距離でもインファイトでも戦える総合型のファイターだ。ただ手数が多く好戦的。伸びてくる右ストレートが武器。インファイトでのボディショットも巧みだ。
 2022年には現日本バンタム級王者の富施郁哉(ワタナベ)と自身が持つWBOオリエンタル王座の防衛とIBFインターコンチネンタル・スーパーバンタム級王座決定戦の2冠戦で対戦し、大差の判定勝利を遂げているが、不用意にダウンを食らうシーンもあった。
 ランキングが急上昇したのは、昨年の4試合。3月に元IBF世界同級王者で、この日のオープニングマッチにも登場してKO勝利したTJ・ドヘニー(豪州)に大差判定勝利。6月には、井上に挑戦状を叩きつけていた当時無敗でWBA世界スーパーバンタム級暫定王者だったライース・アリーム(米国)を2-1判定で退けた。10月には、スーパーフェザー級での世界挑戦経験のあるミゲール・フローレス(米国)から左のボディショットでダウンを奪うなど、試合をコントロールして判定勝利。骨のある相手を立て続けに破ったことでランキングと共に評価も急上昇した。元WBO世界スーパーウェルター級王者のティム・チュー(豪州)と同じ「ノー・リミット・ボクシング・プロモーションズ」に所属しており、世界的なプロモーション力もある。
 正直、井上にとって怖い相手ではないが、4つのベルトを維持するためには避けては通れない相手。WBOは指名試合はないが、IBFは厳格な指名試合を定めており、今回、グッドマンが次戦の最有力候補となった背景には、そういう事情もある。まだ25歳で勢いがあり、直近の3月の試合では、4ラウンドKO勝利している。今なお進化中であるところが不気味ではある。

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