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退団濃厚だった鎌田大地が一転ラツィオ残留の方向へ(写真:REX/アフロ)
退団濃厚だった鎌田大地が一転ラツィオ残留の方向へ(写真:REX/アフロ)

なぜ鎌田大地はラツィオ退団から一転残留に方針転換をしようとしているのか…契約延長は1年に留める方向

 監督との相性が大きく反映されるからこそ、自身に全幅の信頼を置いてくれて、なおかつアルベルトをシャドーで起用して鎌田と共存させているトゥドール監督のもとでプレーしながら、失われていた輝きを取り戻す道を鎌田は優先させた。トゥドール監督自身も、鎌田に来シーズンも引き続きプレーしてほしいと望んでいる。
 ならば、契約延長を1年にとどめるのはなぜなのか。前出の『calciomercato.com』は、鎌田に複数の選択肢がある状況を理由にあげた。
「ユベントスもここ数週間、鎌田の動向に注目していた。しかし、彼の目標はおそらく来年の夏に、フランクフルト時代の恩師で、いま現在はプレミアリーグのクリスタル・パレスの指揮を執るオリヴァー・グラスナー監督と再び仕事をすることにある」
 プレミアリーグに乗り込むチャンスをつかむためにも、ピッチから遠ざかった約7カ月で錆びついた感のある状態から、本来のプレーを取り戻さなければいけない。復活プランのなかには、昨年11月から遠ざかっている森保ジャパンへの復帰も含まれる。
 延長オプションを行使するか否かの返答期限は、今月30日に設定されている。しかし、別のイタリアメディア『Il Messaggero』は、ラツィオ側の新たな動きを報じている。
「トゥドール監督のプロジェクトで重要な役割を担う状況に後押しされた鎌田は、一転して残留を考えている。ただ、ラツィオのオーナーを務めるクラウディオ・ロティートは、残留する場合には30日ではなく15日まで回答するように期限を改めた」
 引き続き指揮を執るトゥドール監督のチーム編成を円滑に進める上で、中心選手となる鎌田の去就を早めにはっきりさせるための措置と言っていいだろう。
 イタリアのスポーツ紙『Corriere dello Sport』も、トゥドール監督が「新たなシステムに合う選手を見極めながら、終盤戦の指揮を執っている」と報じた。
「トゥドール監督によって現有戦力がチェックされているなかで、鎌田が望むオプションの形で契約更新に向かっている。ラツィオにとって素晴らしいニュースになる」
 今シーズンは残り3試合。7位のラツィオは、ともに勝ち点4ポイント差の6位のローマ、5位のアタランタを追って、12日にホームのスタディオ・オリンピコにエンポリを迎える。早ければ一夜明けた13日にも、鎌田の残留を告げる発表がありそうだ。

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