「井上尚弥をKOできる。家を賭けたっていい」ネリを倒したモンスターに1階級上のIBFフェザー級王者ロペスが“挑戦状”?!
アラムCEOの説明通り、スーパーバンタム級を適正階級と感じている井上は、しばらくここに留まり絶対的な強さを追求する考えですでに年内の防衛スケジュールも決まっている。
9月に都内の1万5000人規模の会場でIBF&WBOの同級1位である18戦無敗のサム・グッドマン(豪州)の挑戦を受け、12月には元WBA&IBF世界同級王者でWBAの指名挑戦権を持つムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)との対戦が濃厚。ただ来年に関しては、まだ未定でスーパーバンタム級に井上のモチベーションを刺激するような挑戦者が現れなければ、フェザー級で日本人初の5階級制覇に挑戦する可能性も出てくるだろう。
フェザー級でKO劇を続けられるのかという議論はあるが、大橋秀行会長は「階級の壁だとか、パンチがどうだとかの話もあるが、十分に通用する。階級を上げた方がスピードは生きるしパンチも生きてくる」と断言。父で専属トレーナーの真吾氏も「あくまでもスパーだがライト級の選手を相手にしているので全然平気だと思う。スピードが生きるしフェザー級は十分に行けると思う」という意見だ。
ロペスは8月10日に元WBO世界スーパーバンタム級王者だったアンジェロ・レオ(米国)と防衛戦を行う予定が組まれている。かなりの難敵だが「ボクシング・シーン」は「もし防衛に成功すれば、2025年に井上との戦いの扉が開かれるかもしれない」と予測した。
フェザー級には4日に行われたスーパーミドル級の4団体統一王者サウル“カネロ”アルバレス(メキシコ)の前座カードで体重超過の挑戦者をボディショットで沈めたWBC世界同級暫定王者のブランドン・フィゲロア(米国)や、WBC世界スーパーバンタム級の王者時代に亀田和毅に勝利したWBC世界同級正規王者のレイ・バルガス(メキシコ)らの強豪がいる。またWBAは3月に王者になったばかりの無敗のレイモンド・フォード(米国)、WBOは井上との対戦を熱望していた五輪で2つの金メダルを獲得しているロペイシ・ラミレス(キューバ)を“番狂わせ”で破ったラファエル・エスピノサ(メキシコ)が王座に君臨している。もし井上がフェザー級に挑戦するとなると世界が注目する好カードが目白押しとなる。
果たして井上はどんなプランを思い描いているのだろうか。井上は“これから”について一夜明け会見で「(ネリ戦は)集大成ではなく今後のキャリアを加速する一戦。まだまだ熱い試合をしたい。期待してもらいたい」と語っている。