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ロマチェンコが元4団体統一王者のカンソボスを11回にTKOで下して3年7か月に王座に返り咲いた(トップランク社Xより)
ロマチェンコが元4団体統一王者のカンソボスを11回にTKOで下して3年7か月に王座に返り咲いた(トップランク社Xより)

井上尚弥と対戦論争の起きていたロマチェンコがカンボソスを11回TKOで沈めて世界王座奪還…次戦対戦候補にスティーブンソン、ナバレッテ、デービスが浮上

 試合前には東京ドームでルイス・ネリ(メキシコ)を倒した井上と、3階級も違うロマチェンコとの対戦論争が盛り上がっていた。リング誌が制定しているパウンド・フォー・パウンド1位に輝いたモンスターの強さを示すように、階級を超えた無謀なマッチメイクを求める声がファンや関係者の間から、ひっきりなしに飛び交った。だが、元WBO世界スーパーライト級王者のクリス・アルジェリ(米国)が、米ProBox TVに語った「井上が今ホットな話題になっているから、このような論争に人々が振り回されている。井上は122ポンド級(55.34キロ、スーパーバンタム級)に上げたところ。彼がすぐに130ポンド級(58.97キロ、スーパーフェザー級)、135ポンド級(61.23.キロ、ライト級)に上げるとは見ていない。135ポンドでガーボンタ“タンク”デービス(WBA世界ライト級王者)と戦えば?という話も出ているようだが、そういう論争はやめて欲しい。ロマチェンコも井上戦に興味は抱いていない」という意見が正論だろう。
 ロマチェンコの王座奪還で盛り上がってきたのは、荒唐無稽な井上戦ではなくライト級ウォーズだ。
 トップランク社のボブ・アラムCEOは、さっそく対戦候補にWBC世界同級王者のスティーブンソンの名前をあげた。5月18日には3階級制覇王者のナバレッテが、アマ時代にロマチャンコと同じウクライナの代表メンバーだった18戦無敗のデニス・ベリンチクと、WBO世界ライト級王座を争うが、勝って4階級制覇に成功すれば、有力な次期対戦候補となる。またWBA世界同級王座は、これまた井上との対戦論争が起きている29戦無敗の“KOマシン”のデービス。そのデービスは試合途中にXに「フランクをやっつけた後に対戦したい」と投稿した。デービスは6月15日に18戦無敗のフランク・マーティン(米国)との防衛戦が決まっているが、彼もまたロマチェンコに挑戦状を叩きつけた。ライト級の王座統一の動きが本当に熱くなってきた。
 またアンダーカードで行われたWBC世界スーパーフライ級暫定王座決定戦では、元WBO世界スーパーフライ級王者のアンドリュー・マロニー(豪州)が、元WBC世界ライトフライ級王者のペドロ・ゲバラ(メキシコ)に1ー2判定で敗れて引退を示唆した。この試合を裁いたのもJBCから派遣された福地勇治氏だった。

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