それやりすぎやろ?井上尚弥VSフェザー級王者ロペスの“フェイクポスター”が反響
ロペスは2015年にデビューし32戦30勝(17KO)2敗の戦績を持つ変則のハードパンチャー。2022年12月に敵地でIBF世界フェザー級王者のジョシュ・ウォリントン(英国)に挑戦して世界王座に就き、この3月には3度目の防衛戦で阿部麗也(KG大和)をほぼ一方的な展開で8ラウンドにTKOで仕留めた。ノーガードで打ち込んでくる超攻撃的スタイルは迫力があり人気がある。確かに井上vsロペス戦が実現すれば打撃戦は必至。倒すか、倒されるかのネリ戦同様の緊迫感があるだろう。
井上の共同プロモーターであるトップランク社のボブ・アラムCEOも、近い将来、対戦の可能性がある選手としてロペスの名前をあげていた。
「あらゆる選手に体格のリミットがあり、力を維持する力も決まってくる。井上にどういう未来が待ち受けているかは、この試合の結果を待ちたい。大橋会長と話したが、年内はスーパーバンタム級でいようという話がある。その後にもしかしたらロペスと対戦するようなことがあるかもしれない」
ただアラムCEOが説明している通り、スーパーバンタム級を適正階級と感じている井上は、しばらく、この階級に留まり、絶対的な強さを追求する考えで、年内の防衛スケジュールを進めている。9月に都内の1万5000人規模の会場でIBF&WBOの同級1位である18戦無敗のサム・グッドマン(豪州)の挑戦を受け、12月には元WBA&IBF世界同級王者でWBAの指名挑戦権を持つムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)との対戦が濃厚。
ただ来年に関しては未定だ。
スーパーバンタム級に井上のモチベーションを刺激するような強い挑戦者が出てこなければ、フェザー級で日本人初の5階級制覇に挑戦する可能性は十分にある。大橋秀行会長も「階級の壁だとか、パンチがどうだとかの話もあるが、十分に通用する。階級を上げた方がスピードは生きるしパンチも生きてくる」と断言している。
フェザー級にはロペス以外にもWBC世界同級暫定王者のブランドン・フィゲロア(米国)や、同正規王者のレイ・バルガス(メキシコ)らの強豪王者が目白押し。だが、井上がフェザー級への転級を決断した際に、ロペスがIBFのベルトを保持していれば、このフェイクポスターがフェイクでなくなる可能性は十分にあるだろう。
井上は“今後”について「(ネリ戦は)集大成ではなく今後のキャリアを加速する一戦。まだまだ熱い試合をしたい。期待してもらいたい」と口にしている。