違法賭博“前科”がある元NBA審判の「大谷翔平は水原容疑者のギャンブル依存症を知っていた」「絶対野球にも賭けていた」などの“とんでも発言”が米SNSで“物議
ドジャースの大谷翔平(29)の専属通訳の立場を利用して、その口座から1697万5010ドル(約26億5600万円)を盗んだ銀行詐欺罪と虚偽の納税申告の罪で訴追された水原一平容疑者(39)が14日(日本時間15日)、ロサンゼルスの連邦地方裁判所に出廷して罪状認否を行った。その罪状認否を前に米「FOXスポーツ」が違法賭博の罪で服役していた元NBA審判のティム・ドナヒー氏の“とんでも意見”を掲載。同元審判がトーク番組「OutKick Hot Mic」に出演し「大谷は水原のギャンブル依存症を知っていた」「水原は大谷が出場する野球の試合にも絶対賭けたはず」などの臆測を語ったもの。米SNS上では、「ドナヒーの発言は信用がおけない」などの批判の声が相次いだ。
「通訳にすべての責任を負わせたのだ」
まだ大谷が巻き込まれた“賭博スキャンダル”は尾を引いているのか。
現地時間14日に行われた水原容疑者の罪状認否を前に米「FOXスポーツ」はトーク番組「OutKick Hot Mic」のゲストとして元NBA審判員で、自らが審判を務めた試合などで違法なスポーツ賭博や八百長に関与した罪で実刑判決を受けて服役、NBAからも永久追放処分を受けているドナヒー氏を呼び、今回の問題についての意見を求めた。
同氏は「大谷は水原容疑者がギャンブル依存症だったことを本当に知らなかったと思うか?」という質問に対して「そんなことはない」と否定。
「メジャーリーグ機構は、この問題をできる限り早く沈静化したかったんだと思う。それは賢明な判断だった。大谷が世界的な野球の発展に貢献し、世界中のファンを巻き込んでいることを考えれば、大谷が自らの試合に賭けたり、やってはならないことを行なっている人物であってほしくなかったはずなんだ」と続け、さらに「大谷が賭博問題と何の関係もないと言って事態を沈静化させて通訳にすべての責任を負わせたのだ」との持論を展開させた。
水原容疑者が違法な賭博で作った借金の返済のために大谷の口座から1697万5010ドル(約26億5600万円)を盗みとった手法については、連邦捜査当局が詳細に調べあげて発表している。
口座の連絡用のメールアドレスや電話番号を自分のものに変更し、大谷になりすまして、銀行に電話して自動車ローンの返済に使うと嘘をついて送金させるなどし、大谷が口座の運用を任せていた金融の専門家からの問い合わせなども「大谷が非公開を求めている」などと嘘をついて乗り切り、連邦捜査当局は「大谷は被害者」と断定した。
また大谷自身も3月25日に開いた会見で「僕自身、誰かに代わってスポーツイベントに賭けたことはないですし、口座からブックメーカーに対して送金を依頼したこともありません。彼がギャンブル依存症だったことも知りませんでした」と断言している。それにもかかわらずドナヒー氏は、根拠もなくとんでもない憶測を口にした。
また訴状では、水原容疑者はカレッジフットボールや海外サッカーなどに賭けており、大谷が出場していた試合はもちろん、野球には賭けていないことが明らかにされている。だが、同氏はそれらの調べと水原容疑者の供述を全面否定した。